要望書
(農林水産省・外務省・通商産業省・大蔵省・自治省・運輸省・建設省)
わが国の水産業は、周辺水域における水産資源の低迷や漁業就業者の減少、高齢化の進行が著しく、漁業経営体の減少とあいまって、将来にわたる水産食料の安定供給が懸念される極めて厳しい状況にある。このような状況に的確に対処するためには、水産業の一層の振興と活力ある漁村の形成をはかることが必要である。
このため、平成12年度の予算編成に当たっては、「経済新生特別枠」の活用を含め、水産業対策をさらに充実する必要がある。
よって、国は次の事項を実現されたい。
(1) | 厳しい漁業経営環境に対処し、その経営の高度化をはかろうとする意欲ある漁業者に対し、総合的に支援するための資金を創設するとともに、融資保証ならびに税制等の諸対策を強化すること。 また、経営指導を実施する等して経営基盤の強化をはかること。 |
(2) | 沿岸漁業の発展と漁村の活性化をはかるため、意欲ある担い手の確保・育成対策を強化するとともに、新たな漁業者の確保対策を推進すること。 |
(3) | 経済的に自立し、指導的役割を担うことができる漁協を育成するため、漁協の合併、事業統合を促進するとともに、漁協系統の指導力強化のための措置を講じること。 |
(4) | 漁船損害等補償制度および漁業災害補償制度の充実・強化をはかるとともに、引き続き円滑な制度運営を推進すること。 |