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「小さな町の大きな力」…歌は世につれ 世は歌につれ…

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年4月10日

千葉県町村会長・東庄町長 岩田 利雄

 

東庄町は、将来にわたって地域の活力を維持し、人々が安心して暮らし続けられるよう、昨年「東庄町総合戦略」を策定し、将来に向け各種施策をスタートしました。

今、住んでいる人たちが幸せであるように、そしてこれからも住んでいる方々のために、町は存続するものと考えます。小さな町だからこそ、お互いのことが良く分かり、気持ちも理解し合え、一丸となったまちづくりができる。これが、残された小さな町の大きな力になると信じています。

町は、千葉県下(54市町村)で、高齢者一人当たりの医療費が最も低い町になりました。地道な努力が実を結び、高齢者が元気だということで、何より素晴らしい事と思っております。

人口減少に転じた日本。町の総人口も一気に増えた昭和60年の18,337人をピークとして約4,000人減少、昭和45年(東庄町誕生から15年)当時の人口となりました。人口の減少については、何をすべきかが重要であり、これからが本当のスタート、お互いを大事にしたり、地域の事を皆で話し合ったりする、そういう力しかないと思っています。

団塊世代の私、体力の衰えは感じるものの、それ以上に自分自身も楽しく、皆さんにも楽しんでもらえることがあるのでは、と想像力を駆使しています。

思い起こすと小学校に上がる前の私は、みかん箱(木製)の上に立って、姉や姉の同級生たちの前で歌っていました。よく歌っていたのは「流れの船唄・竹山逸郎」、歌詞には潮来や利根川が出てきます。とにかく戦後の歌謡曲が好きだった父親のラジオやレコードから流れる歌を聴いて育ちました。そんな影響を受けたのか、私は上手には歌えませんが、歌は大好きです。

昨年、宴席でお酒が入ると楽しくなり歌う「長崎のザボン売り・小畑実」をスマホの動画サイトで検索した時のこと。「東京大衆歌謡楽団」の歌う「長崎のザボン売り」に良い意味での衝撃を受けました。若い人たちが、懐かしいヒットソングを街角でライブし、歌は勿論、ついつい踊り出してしまう観客がいるぐらい皆を楽しませていることに。

その後私は、町の歌謡愛好会発表会で挨拶をさせていただき、「長崎のザボン売り」を大きな声で歌いました。同時に「何とか楽団に町に来ていただきたい」という思いを強くしました…。

今年2月4日、東庄町住民福祉大会開催。第2部チャリティーコンサート・出演「東京大衆歌謡楽団」、懐かしの昭和歌謡をアンコールも含め20曲、歌っていただきました。もちろん、「長崎のザボン売り」も…。忘れかけた懐かしさと人の気持ちのわかる兄弟3人の歌に感動しました。手拍子や歓声など、会場いっぱいの皆さんに喜んでいただくことができ、とても嬉しく思いました。

多くの方にご協力をいただいたおかげで、東京大衆歌謡楽団に東庄町で歌ってほしいという「夢が叶った日」になりました。

夢や目標に向かって、周囲の人の理解をいただき、まずは行動に移すこと、大きなことも小さなことも、始めの一歩が大切。

「まちづくりは、人づくり 人づくりは、まちづくり」を念頭に町民の皆さんと一丸となり、目標は達成するものとの思いを持って、今、住んでいる方々を大事に、この町に住んでいて良かったなと思っていただけるよう努力してまいります。

 

今、歌う、歌は世につれ 世は歌につれ

 

「人情に厚いまち東庄」、ぜひ一度、お訪ねいただきますように。