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「しまこと小豆島」

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月6日

「しまこと小豆島」

香川県小豆島町長 塩田 幸雄

映画「しまこと小豆島」の完成披露発表会が東京でありました。父の再婚予定の女性と父のふるさと小豆島を訪ねる若い女性を主人公にした、15分ほどの短編映画です。

主役は吉田まどかさん。第7回東宝「シンデレラ」オーディションファイナリスト、19歳、はじめての主役です。はじめての小豆島ロケも「時間がゆっくり流れて、緊張感がすぐとれて撮影できた」そうです。

父の再婚相手は、田中美里さんが演じてくれました。NHKの朝の連続ドラマ「あぐり」のヒロインでデビューした、今ではベテラン女優です。やはり初めての小豆島。オリーブの大ファンだそうで、ロケを通じて、さらにオリーブが好きになって、すっかり小豆島ファンになっていただきました。

もう一人の出演者は長村航希さん。杉桶で醤油づくりに取り組む、吉田さんに好意を抱く小豆島の青年を演じました。22歳の溌剌とした青年俳優です。やはり初めての小豆島でしたが、小豆島を大好きになってくれています。

そして監督は香西志帆さんです。香西さんは、高松に本店を構える百十四銀行の現役の銀行員です。銀行に勤めながら、もちろんパーフェクトに仕事をこなしながら、「猫と電車」など数々の映画作品を発表しています。

私が、香西さんにはじめて会ったのは、7年前です。映画「八日目の蟬」のロケ地観光マップづくりを、香川県観光協会から依頼され、小豆島にやってきた香西さんに会いました。それ以来、意気投合して、小豆島を舞台にしたポスター作成など、いろいろな機会に会って、お話をうかがってきました。

ところで、今度の映画製作は、香川県の青年会議所JCの面々が企画したものです。彼らは、何としても、地元香川の良さを日本と世界に発信して、香川の発展に寄与したいと、この映画づくりを思いたちました。映画といっても、もちろん、劇場公開ではなく、インターネットを通しての公開です。JCのメンバーが、仕事の折に、この映画の名刺を持って、全国に活動を展開してくれるそうです。小豆島の私たちにとって、これほどありがたいことはありません。

香川県のことを言うと、少し批判めいて恐縮なのですが、いろいろな素晴らしいところがあるので、どこかに絞ってアピールすることを避けがちなのですが、今回のJCの皆さんは、すぱっと、小豆島に絞り、それが香川全体のアピールにすると考える彼らのセンスと決断を、私は高く評価し、期待し、感謝します。

ところで、今度の映画は、大手映画会社が製作していたら、10倍はかかったと思います。その秘訣は、熱意と人と人のつながりです。何よりもJCの皆さんの熱意がありました。

JCの代表者と香西さんは、高校の同級生で、銀行のかつての同期だったそうです。女優の田中さんと香西監督は、同じ年で、すっかり意気投合して、田中さんが出演をOKしてくれました。そして、映画好きの小豆島の皆さんが縁の下の力持ちをしてくれました。

こうしてできたこの映画は、今年2月のさぬき映画祭に出品されます。インターネットで見られるのは、その後になるようですが、小豆島の魅力を発信し、小豆島ファンをいっぱい増やしてくれるはずです。もちろん香川県もそうです。

小説には短編小説というジャンルがあります。芥川龍之介や志賀直哉に代表されるように、短編小説は、私たちを感動させ、うならせてくれます。映画も同じだと、発表会でこの映画を見て感じました。長編の「二十四の瞳」、「八日目の蟬」のように、小豆島を舞台にした短編の名作「しまこと小豆島」が、今誕生しました。

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「しまこと小豆島」
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