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健康で子育てしやすいまちを目指して

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年6月2日

広島県海田町長 山岡 寛次

 

海田町は、広島県の南西部に位置し、広島市東部に隣接する町域13.81k㎡、人口約2万9千人の町です。周囲を山々に囲まれ市街地の中央を瀬野川が流れるなど豊かな自然環境に恵まれています。 古くから西国街道の宿場町として栄え、沿道には県重要文化財の旧千葉家住宅をはじめ往時の町並みの面影を残す建物が今でも所々に残っています。臨海部には陸上自衛隊海田市駐屯地があるほか、 工業用地が面的に広がり、マツダの自動車関連企業等が数多く立地しています。また、JR山陽本線と呉線が分岐し、国道2号と国道31号が交わる交通の結節点であり、 利便性・立地性に優れていることから教育施設や医療機関が充実しています。

私は平成15年に町長に初当選以来11年目ですが、平成の大合併においても合併を選択せず、大きな自治体になってはできないことや海田という地域でしかできないことはまだまだたくさんあると考えています。 常日頃から現場主義を心がけ、民間の発想とスピード感を持って、少しでも気になることがあれば直ぐに現地に駆けつけ、できるだけ多くの場面で住民の生の声を聴きながら町政に取り組んでいます。

これからの町に求められているものは、自立性、独自性、実行性、安全性(安心)が挙げられると考えています。

この実現に向け、平成23年に「ひと輝く・四季彩のまち かいた」と題した「第4次海田町総合計画」を策定しました。

わが町では、これまで県内でも高齢化率が低く、出生率も高いまちですが、それでも少子高齢化の波は着実に押し寄せてきており、この計画では、従来からの都市基盤整備に加え、 子育てや健康づくりを重点施策として掲げ、その課題解決に向けた対応をしていくものといたしました。

元気でなければ何事も成り立たないことから「健康」を重要なテーマとして位置づけ、様々な施策に取り組んでいます。具体的には、「第2次健康かいた21」に基づき、 自然環境を生かした瀬野川の河川敷などを活用したウォーキングマップによる健康維持・向上の推進、 町輩出のオリンピック金メダリスト第1号の織田幹雄氏にちなんだ各種スポーツ交流を通じて体力の増進を図るとともに、独自の任意予防接種助成の拡大をはじめとする疾病予防などにより、 それぞれの年代に応じた健康づくりに力を入れていくこととしております。

また、まちの賑わいを創出するため、「少子化」についても重要なキーワードとして、出生率の向上に向けての不妊・不育治療費の助成、 町内企業とタイアップして妊婦から中学生までを抱える世帯を応援する子育て支援パスポートの発行、健康と子育て応援まつり「ワッショイかいた」を実施しています。そして近年の地球温暖化による猛暑を踏まえ、 全小中学校の全ての教室に空調設備の設置を行うほか、平成27年度までに学校施設の耐震化率を100%とするよう教育環境の整備充実を図っていくこととしました。

できるだけ町独自の施策を盛り込むことにより、海田町の魅力として発信していきたいと考えております。

今後とも都市部にありながら豊かな自然に恵まれた魅力あるまちづくりを推進し、「住んでみたい」「住んでよかった」と思えるまちの実現を図ってまいりたいと考えています。