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安心、安全、安定したまちづくり

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年5月12日

茨城県利根町長 遠山 務

 

利根町は、茨城県の最南端にあり、利根川沿いの河口から70㎞、東京都心から40㎞圏内に位置し、面積は約25k㎡の小さな町です。昭和40年代後半から50年代にかけて、 東京のベッドタウンとして住宅開発が行われ、一時期人口が2万1千人を超えましたが、現在は1万7千5百人と減少傾向にあります。平成11年4月に町長就任時は、 将来の高齢化を見据え、住民の健康増進、疾病予防、介護予防を推進してまいりました。平成13年から筑波大学と連携し、フリフリグッパー体操を導入。 平成16年からは茨城県健康プラザ管理者の大田仁史先生ご指導の下、シルバーリハビリ体操も導入し、元気な高齢者づくりを進めてまいりました。 両体操ともボランティア団体が中心となり活動をしていただいており、現在利根町から、県内はもちろんのこと全国に発信しております。北は宮城県石巻市から南は長崎県まで、 近隣では千葉県船橋市、佐倉市等、多くの団体の方々に視察に来ていただいております。利根町は、茨城県44市町村の中で2番目に高い高齢化率ですが、 一方で介護の認定率が44市町村で一番低いということで、体操の導入効果が大きく寄与していると思います。今後も住民参加を呼び掛け、元気な高齢者づくり、健康寿命を延ばす施策を展開してまいります。

少子化対策では、一時期小・中学生が4千4百人超おりましたが、現在は4分の1以下で千百人を割っております。経済人口を増やすため、空き家バンク事業、子育て環境を良くするため、 第2子に50万円、第3子以降100万円の子育て補助、中学3年生までの医療費の無料化、小学校全校に児童クラブ、予防接種の任意接種全てに補助、平成26年度・平成27年度計画では小・中学校大規模改修、 全教室の空調機設置等も進めております。ある新聞社が、いろいろな角度から調査した結果では、県南15市町村で、つくば市に次いで2番目に子育てしやすい町と評価されました。小さな町ではありますが、 今後も子育て環境日本一を目指していろいろな施策を大・小に関わらず行っていきたいと考えております。

小・中学校の統合により廃校になった校舎に、3年前大学を誘致しました。現在、その大学と連携した公開講座や、小・中学生との交流、町主催行事への参加・協力等の事業を展開しております。 今後も更に連携を密にし、大学と協力しながら、町の活性化を図ってまいります。

また、環境問題につきましては、21世紀を担う子供達に、より良い自然環境を残すことは、我々大人としての役目であり行政としての大きな役割であると考えます。 その前段として子供達に自然エネルギーに関心を持ってもらうため、全小学校に太陽光パネルを設置したところです。役場庁舎議会棟の屋上には20kWの蓄電機を備えたパネルを設置し、また、 町有地約6haには2.8メガワットのメガソーラー誘致もしました。現在、公共用地及び施設に民間活用の太陽光発電施設誘致の協議を行っております。今後も水、緑地、 大気環境等にも寄与する施策を行っていきたいと考えております。

次に当町の文化活動は、非常に活動が活発で、近隣住民の方からも良く言われ、大変嬉しく思います。絵画、書道、茶道、華道、写真、パッチワーク、皮革加工、陶芸、草木染め、造花づくり、コーラス、 ジャズバンド、民舞、民謡、カラオケ等々各サークルが生き生きと思い思いの活動をしております。文化サークルだけでなく、さまざまな団体が情報を共有するため、利根町の「とね」をとって、 利根町民活動情報サイト「とねっと」を立ち上げ活用していただいております。

今後も、他自治体の情報を参考にしながら、また利根町の情報を発信しながら、安心、安全、安定したまち、子供達が夢を持てる、若者が希望を持てる、高齢者が安心して暮らせるまちを目指し、 住民と協働で頑張る所存でございます。