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行政一筋の”力” 伸びゆく滑川町

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年8月5日

埼玉県町村会長 埼玉県滑川町長 吉田 昇

 

滑川町は、埼玉県の中央部に位置し、首都60㎞圏内、関越自動車道、東武東上線の2駅を擁する交通至便、町内には今なお多くの緑が残る首都圏のオアシスとなっております。

緩やかな丘陵地には、随所に谷津が形成され、古来よりこの自然の地形を生かした関東一といわれる約200ヶ所の「ため池(沼)」があり、独特な景観を成しています。

昭和29年福田村と宮前村が合併し、村の中央を東西に流れる河川名を村名として滑川村が誕生しました。

その後、昭和59年に合併30周年を記念して町制が施行され、明年は町制施行30周年を迎えます。

【行政一筋50年】

生まれも育ちも滑川町の私は、幼少期からこの緑豊かな環境の中、野山を遊び場として駆け回り、学生時代は柔道に打ち込みました。この恵まれた自然環境に心身共に育ててもらい、 今の自分があると感謝しております。

愛する滑川町のため、その感謝の思いを具体化するために昭和33年に当時の滑川村に奉職しました。その後、町長に就任し、現在まで3期務めてきました。 この50年に及ぶ行政一筋で培ってきた“力”を、「福祉」「教育」「環境」「平和」「健康」の5本柱を基調として、町民福祉の向上に注いでおります。

【北関東トップの成長力】

昨年、北関東4県(埼玉、栃木、群馬、茨城)の人口1万人以上の市町村を対象にした成長力調査(群馬経済研究所)で、滑川町は、堂々トップの評価を受けました。

平成14年に誕生した東武東上線つきのわ駅周辺の住宅開発が進み、人口と地域経済が伸びていることが高評価につながったものです。この1年間でも218人の人口が増加し、 増加率1.25%は埼玉県内の市町村で2位となっております。20~30代の若い世代が転入してきていることから、直近の合計特殊出生率でも1.75%と県内1位となり、将来を展望するのに、 誠に喜ばしい状況が続いております。

これは、福祉や健康を共に考え、 更に都市基盤を整備した心豊かな文化の香り高い住民参加の町づくりを目指した「人と自然の共生 愛ふるタウン滑川」が進んでいることの表れであり大変に嬉しく思っています。

【森林公園のある町】

私の家の窓を開けると、森林公園の木々が目に飛び込んできます。幼い頃に遊んだ自然環境がそのまま残っています。

明治100年記念事業の国営公園第1号として昭和49年に国営武蔵丘陵森林公園が開園しました。併せて、東武東上線森林公園駅も開設され、年間約85万人の観光客が訪れています。 町面積の約1割を占める園内に は、花木園、彫刻広場、運動広場、わんぱく広場、都市緑化植物園、ドッグランなどがあり、来園者のニーズに応じた憩いの場が提供され、 自然と一体になって過ごすことが出来るレジャーランドとなっています。

【国天然記念物ミヤコタナゴのすめる町】

子どもの頃に良く水遊びをしたのは近所の沼(今は遊泳禁止)でした。沼は、川と違って岸からすぐに深くなりますが、上級生が下級生の面倒を見ながら遊んでくれたので、 それほど危険なことはありませんでした。今では楽しかった夏の思い出となっております。

国の天然記念物に指定された淡水魚ミヤコタナゴが、昭和61年に町内のため池で生息が確認され、以来、特色のあるまちづくりの中心とし て、 平成12年にオープンしたエコ・ミュージアムセンターで積極的に保護繁殖活動に取り組んでいます。

【健康で長寿な町づくり】

私も70歳を超え、今もこうして元気に町民の幸せのために職務を全うし、生活できているのも、滑川町の美しい環境と健康体であるからだと実感しております。

現在、健康づくり行動宣言を策定して、地域に健康グループを立ち上げ、町民皆様の健康増進と医療費の抑制につながる事業に取り組むことで、全町あげて健康づくりに挑戦しております。

今後も、町民と地域、保健、医療、福祉が連携し、子供、孫、その子供へと末長く引き継がれるよう、長期的な視野で「健康で長寿な滑川町」を目指して参ります。