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自信と誇りを持てる村へ『世界遺産と水源の里』

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年7月15日

青森県西目屋村長 関 和典

 

私たちの村は、世界自然遺産・白神山地の麓にあり、小さくともキラリと輝く地域づくりを目指しています。東北地方でも有数の大きさを誇る津軽ダム(津軽白神湖)建設を抱え、 全国でも唯一「世界遺産と水源の里」の名にふさわしい自治体です。白神のブナ原生林を源として流れる岩木川は、豊かな津軽平野を潤し、眼上には雄々しい姿の岩木山を望む風光明媚な景観を多く持ち、 貴重な手つかずの自然の宝庫となっています。

今年は、白神山地世界自然遺産登録20周年を迎え、多くの人々に注目され、さらには、訪れていただく魅力ある地域として歩めるよう努力を重ねてまいりたいと思っております。特に、 白神山地と共に輝く村、自然と共生する地域づくりを進めている村として、そこに生活する住民がその普遍的な世界の中の宝としての価値をしっかりと認識できるよう、 この土地での暮らしを後世に伝え残していきたいと考えております。その中で、郷土を愛し、日本を愛する吉幾三さんに西目屋のふるさと親善大使になっていただき共に 「世界遺産と水源の里」にしめやを全国へ発信しながら、未来へ向けて更なる飛躍を成し遂げるため頑張りたいと思っております。

これまでを振り返りますと、「寒く貧しく政争の激しい村」のイメージを払拭するため、当時、村として「世界の白神から日本一若い村長を出そう」という私のキャッチフレーズをアピールし、 「子どもとお年寄りにやさしい村づくり」を基本に、新しい政策を打ち立て、その公約を実行することで、村のイメージが変わるように努力してきた結果、村始まって以来の無投票再選を果たしました。 そして、「村政の継続へ」と確かな歩みを進めさせていただいております。村民の姿勢にも凛とした心意気と静かな達成感が見受けられ、村民融和のもと一丸となって村が新しい時代へと動きだしており、 その中で活気と躍動を覚える地域へと変化していると確信しているところでもあります。

今後とも、子育て支援対策に力を入れ、高校卒業までの医療費及び、保育料、妊産婦健診無料化などを継続したいと考えております。今年度からは、 日本小児科学会が推奨する全15種類の予防接種全てを無料化にし、医療・教育の分野で総合的な支援策を拡大することができました。

さらには、行政改革によって得たお金を「物から人へ」と村民に還元させることで政策推進に反映させ、村営住宅の整備によって若者世帯の定住促進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 これは、村民が住民投票によって自立する村を選んだことを最大限尊重すると共に、小さな村として人口が少ないことを逆に利点にし、 政策の選択と集中に努力しながら二度も集落移転を余儀なくされた方々のためにも、津軽ダムの早期完成を目指す使命があると考えているからです。

確実に西目屋村が変わってきていると良い評価をいただき、今後とも自分たちが住む地域に「自信と誇り」が持てるよう、「好きです西目屋」をモットーに魅力ある村づくりを進めてまいります。

最後に、村長就任以来、津軽選挙によって疲弊してきた村民に対し言い続けていることを紹介申し上げ終わりといたします。

『だれかが村を一つにまとめる役をしなくてはならない。だれかがやってくれるだろうといった気持ちでいては事はならない。確かに一人では何もできないが、一人が始めなければ何事も始まらないのだ。』

郷土を愛する吉さんと共に、全国に「世界遺産と水源の里」をPRしていきます。