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共に築こう豊かな郷土!後世に誇れるまちづくり!

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年5月27日

千葉県長南町長 藤見 昌弘

 

長南町は、県都千葉市の南約25㎞で、千葉県のほぼ中央部に位置し、面積は、65.38k㎡を有しています。

千葉県で唯一、環境庁指定の名水100選の指定を受けた『熊野の清水』があり、歴史のある町であると共に、町内各地に緑豊かな里山のある比較的起伏のある 低山地帯であり、西部の野見金山が海抜約180mと最も高く、平均で海抜41.18mで温暖な土地柄です。

私は、職員として昭和31年から平成5年までの37年間町に奉職し、町議会議員を3年間務めた後は、町長職を務め、現在は4期目を迎えています。

町は、昭和45年に広域簡易水道事業を竣工し、昭和52年には、天然ガス産地の利点を生かして、全国的にも珍しい、町内全域の町営ガス事業を竣工しました。現在は、 隣接の睦沢町にも区域を拡大して、非常に安価な天然ガスを町民へ供給することができています。また、昭和54年には約9000区画の町営霊園を整備し、町民はもとより 近隣住民をはじめ、首都圏の方々にも広く使用いただいています。

また、昭和61年度は町工業団地が竣工し、企業の進出が始まり、雇用の拡大を図ることができています。

これらの事業には、町職員として深く携わることができました。私の政治理念であります『共に築こう豊かな郷土・後世に誇れる町づくり』の発端となった事業の 一つではなかったかと思います。

4期に亘り、首長を務めさせていただいていることは、町政に対して『対話と協調』を信条とし、町政各般に亘り均衡の取れた行政運営を行い、町民の負託に応えている ものと自負するところもあります。

厳しい財政事情でありますが、教育においては、平成17年度に町内4小学校の耐震補強工事をはじめ、グラウンド整備やコンピューター導入などを完了し、 平成19年度には屋内運動場を含めた中学校の建て替え工事を終え、ほぼすべての教育環境整備を完了することができました。

保健、福祉におきましては、子育て支援の一環として近隣市町村に先がけて、平成21年度から中学生までの医療費すべての無料化を実現しました。また、子宮頸がんの 予防接種についても、平成22年度当初に国に先がけて、町単独事業として、集団による無料の予防接種を実施し、今年度からはロタウイルスも実施し、保健衛生事業にも 積極的に取り組んでいます。

高齢化が進む中で、お年寄りや車の運転ができない方のために実施してきた、町営による町内巡回バスの運行についても、財政の有効利用を図るため、平成24年度から デマンドタクシーとの併用に切り替え、経費の削減と利用者の利便性を向上させることができました。

町の基幹産業である米作りを中心とした農業では、一部地域において、先進的な営農組合が組織されていますが、営農者の高齢化と後継者不足による耕作放棄地の拡大が、 今後予想されるところです。この大きな課題の解消を図ることと、大規模農業の育成を図るため、平成22年度から地域農業推進基金を創設し、全農家参加型営農組織の 育成に取り組んでいるところです。

町は、急激な人口減少傾向により、平成22年4月、過疎地域自立促進特別措置法の過疎地域の指定を受けることになりました。

少子高齢化による人口減少は、本町のみならず、全国的な課題でありますが、過疎地域の指定を受けたことにより、国の支援拡大が図られましたので、町有地の 有効利用により、若者の定着が進む事業や、社会資本の充実を図り、町の活性化を取り戻す努力をしているところです。

また、アクアラインの開通から待ちわびていた、千葉県の中房総を通過する首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が、平成25年4月27日に供用開始となりました。 本町にもインターチェンジができたことで、首都圏や成田空港等へのアクセスがこれまで以上により身近になり、町の活性化を大きく牽引してくれるものと 期待しているところです。