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聖地に魅せられて

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年2月11日

聖地に魅せられて

香川県町村会長 香川県土庄町長 岡田 好平

土庄町は、瀬戸内海国立公園の東部に浮かぶ小豆島の北西部に位置しています。気候は、明治41年、地中海から初めて持ち込まれたオリーブの木が、我が国で唯一 小豆島だけに根付いたように、四季を通じて温暖な瀬戸内式気候です。そして今では「オリーブの島」として知られるようになりました。

オリーブは、旧約聖書のノアの箱舟で、1羽の鳩がオリーブをくわえて舞う姿が伝えられたり、オリンピックで勝者にオリーブリースを栄冠として与えたりしているように、 「幸せと平和を呼び込む力を持つ」と伝えられています。そんなオリーブが、小豆島の爽やかな風ときらきら輝く太陽の光を浴びて、優しく揺れ、島いっぱいに植えられています。

「人々の永遠の平和と幸せ」を大きなテーマとした「癒しと和み」の世界がある、この土庄町の聖地を改めて散策してみました。

まずは「小瀬の重ね岩」。天からパワーが降り注ぐと言われる注目のパワースポットです。小豆島には大坂城築城の際に切り出した石切丁場が20ヶ所以上あり、その丁場跡が 現在も保存されています。土庄町の西端にある「小瀬の丁場」もその1つです。老体に鞭打ち、400段以上ある石段を登り、更に山道を進むと切り立った崖の上に今にも落ちそうな 大きな岩が居座っています。重岩石鎚神社・小瀬不動の御神体です。どうやって置いたのか、自然の産物なのか不明ですが、その前に佇むと、その岩から発せられる言い知れぬ パワーを体中で感じることができます。また、重ね岩から眺める景色は絶景で、眼下には瀬戸内海が広がり、広い空と太陽の優しい光は、私に自然の生命のパワーを与えてくれました。

次に訪れたのは「宝生院の真柏」です。国の特別天然記念物で日本最大の真柏は、小豆島八十八ヶ所霊場のひとつ、第五十四番札所宝生院の境内にあります。幹の根元の周囲は 16.6メートルもあり、樹齢は1500年以上と推測されています。そばへ行くと、風と光も共演し、その幻想的な雰囲気と幹から発せられるパワーに圧倒されました。

次に、今一番人気のスポットになっている恋人の聖地「エンジェルロード」を訪れました。潮の満ち干きで道が現れたり消えたりする不思議なスポットで、干潮時には大小3つの 島が砂道で結ばれ、渡ることもできます。その神秘的な現象から「エンジェルロードに大切な人と訪れ手を繋いで渡ると、二人の間に天使が舞い降り、願いを叶えてくれる」という 噂があります。以前テレビ番組で一人の男性が「彼女との初めてのデートがエンジェルロードだったんです。その後まもなくして結婚し、更に数ヶ月後には彼女が妊娠したんです。 本当に天使が舞い降りてきてくれたんですね。」と語っているのを見ました。決して偶然ではないという彼の想いや笑顔を思い出し、とてもロマンチックな気持ちになれました。

最後に「夕陽ヶ丘」を訪れました。その名が示す通り、小豆島随一の美しい夕陽を眺めることができるスポットです。日本の夕陽百選にも選ばれていて、瀬戸内海に浮かぶ大小の 島ひとつひとつを夕陽が優しく包み込み、島々のシルエットが織りなす幻想的な情景を伝えてくれます。壮大な自然が醸しだす美しいこの景観は、1年を通じて見ることができ、 海面に長く伸びた黄昏色の輝きは、何度見ても感動を与えてくれます。

他にも聖地というべき観光スポットはありますが、今回はこの4ヶ所だけにしました。山や海の溢れんばかりの自然とそのパワーに触れ、心身ともにリフレッシュできました。

3月から「瀬戸内国際芸術祭2013」が開催されます。今回の瀬戸内国際芸術祭は春、夏、秋の3シーズンの会期となっており、瀬戸内の島々の四季を、日本各地はもとより 世界各国からの大勢の方々に満喫していただけるよう、また、土庄町の「癒しと和み」の世界を体中で感じていただけるよう、周辺市町と協力しながら取り組んでまいりたいと思っています。