ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 町村長随想 > 水と森が織りなす流域文化の創造

水と森が織りなす流域文化の創造

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年4月23日

水と森が織りなす流域文化の創造

岐阜県町村会長・揖斐川町長 宗宮 孝生

揖斐川町は日本のほぼ中央部、岐阜県の最も西に位置し、北は福井県、西は滋賀県と接しています。

平成17年1月に1町5村が合併した本町は、人口がおよそ2万4千人、面積は約803・68平方キロメートルと広大で、その93%が山林で占められております。

揖斐川町は、木曽川、長良川とともに中部地方を代表する一級河川「揖斐川」が町の中央部を流れ、121㎞の河川延長のうち、源流から中流域までの約半分を占める、その名のとおり川の町です。

揖斐川町は揖斐川の最上流に位置していることから、水源地域としての誇りと責任を持って、豊かな森林が育んだ安全で安心な清浄な水を、自分たちのためだけでなく、下流域の方々にも安心して使っていただけるよう、森の手入れを行い、川の水は汚さないようにするなど、住民あげて環境の保全に努めています。

揖斐川町の観光資源のひとつで、毎年多くの観光客が訪れる、平成20年5月5日に、本格的な運用に移行した、総貯水容量日本一の徳山ダムにおいても、観光資源としてだけではなく、「揖斐の防人」として、揖斐川流域47万住民の生活を脅かす洪水の被害を軽減し、また「濃尾の水瓶」として、中部圏に広がる流域の「生命」「暮らし」「産業」を支える骨格をなしています。

揖斐川町ではこの日本一の貯水容量66、000万.を誇る大きなダム湖と広大な水源林を流域全体の財産として捉え、治水、利水の恩恵が及ぶ広域の人たちと、環境保全活動を行うことにより、流域文化を創造し、広域的で多様な役割をもつ水源地域の自立的かつ持続的な活性化を図っていくことを目指しています。

ダムの建設過程でも、ダム上流域の野生動植物の保護・保全の観点から、いろいろな環境保全対策が講じられてきており、特に他のダムでは例を見ない規模での山林の公有地化事業が進められています。公有地化事業は、保水力の高い天然林化して、適正な管理を行い、森林を豊かな自然環境をもつ水源林として保全することを目的としております。また、平成19年に策定した揖斐川水源地域ビジョンに基づき「水と森の学習館」を拠点に、揖斐川流域の方々と環境活動、環境学習を展開することにより、日本一美しいダム湖と広大な水源林が織りなす「水と森の自然博物館」が出現すると考えています。

揖斐川町が誇るイベントとして、毎年11月に行う「いびがわマラソン」は紅葉が美しい山々と清流揖斐川を楽しみながら走る、日本のボストンマラソンと言われるほど沿道の応援が賑やかで、この日は町全体が全国から訪れたランナーへの応援一色に染まります。昭和63年に住民の皆さんと手作りで始めたマラソン大会で、今年で25回目を迎えることとなりました。昨年の大会ではスペシャルアドバイザーの高橋尚子さん、スペシャルコーチの金哲彦さん、スペシャルサポーターとして女優の西田ひかるさんを迎え、北は北海道、南は九州、沖縄まで全国各地から1万人を超えるランナーの参加で、盛大に開催することができました。参加されたランナーには、「ボランティアの一生懸命さが伝わってくる。」「町をあげての応援に感動した。」「子どもたちとの心の交流が嬉しい。」 の声を、多くいただいております。

これはボランティアの皆様の、ランナーをお迎えする「おもてなしの心」が、大会の評価を更に高めていただいているもので、今後も「おもてなしの心」を大切にして、いびがわマラソンの魅力アップを図っていきたいと思います。

最後に、揖斐川町では、住民協働による地域活力の向上をテーマに、昨年度に策定した揖斐川町第1次総合計画後期基本計画に町の将来像として掲げた「自然と歴史が育むふれあいと活力のある健康文化都市」の実現に向け、住民の皆さまと共に元気なまちづくりに取り組んでいます。