ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 町村長随想 >  健康を考える

 健康を考える

印刷用ページを表示する 掲載日:2004年7月26日

健康を考える

群馬県新田町長 山崎 昭


21世紀を迎え、人々の価値観やライフスタイルは益々多様化してきています。

また、人口の急速な高齢化や、疾病構造の変化に即応するためには、疾病の早期発見や治療に留まること無く生活習慣を改善し、乳幼児期から高齢者までライフステージに応じた健康づくりを推進し、総合的な保健サービスを提供していくことが重要な課題となっております。心身共に健康で、明るく、生涯を通じて生き生きと豊かに暮らせる社会を実現することは、私たち皆の大きな願いです。そこで我が新田町では、平成15年3月、10年後を目途に一人ひとりの町民が主体的に取り組める健康づくり運動を総合的に推進するための計画「健康なまち新田21」を策定いたしました。

「健康なまち新田21」は、昨年3年目を迎えた第4次新田町総合計画「まちづくりプランにった2010」の一翼も担っておりまして、基本目標のなかの一つ「健康の保持増進、そして長寿をめざして」を実現するための主要事業でもあります。 

この計画は、「食生活や運動習慣など一人ひとりに適したより良い生活習慣を実践し、いきいきとした人生を送ること」を実現していくための総合的な計画であります。そのために、具体的な健康づくりのための目標を設定し、それらを実践するための方策や町の取り組みを提案させていただきました。同時に新しい保健センターも完成し町民の皆様の新しい健康づくり運動の拠点となり、町民の方々が、健康で明るく豊かな生活をおくることが出来ればこの上ない幸いです。

さて、4月半ば、群馬県町村会さんから依頼されました週報原稿の内容は自由(幼少年期の思い出、仕事上のこと、趣味、健康法・・)のうち、健康法を取り上げてみたいと思います。平成16年2月20日群馬県太田保健福祉事務所の主催、太田市、尾島町、わが新田町共催他19団体後援で「健康なまちづくりフォーラムⅡ」が開催されました。パネリストのひとりとして、私が新田町の実践を含めて申し上げたことの要約を随想としまして述べてみます。

お話は、私が、尊敬する孔子(紀元前551~前479)先生のお名前をお借りしまして『こうし』から入ります。

『こ』… は恋です。若い元気な頃の恋でなくて中高年の主に片思いの恋です。恋する相手をひそかにおもいやることで、血液の流れが良くなる=健康の基です。

『う』… 運動です。中高年ですから、身近で安全に取り組めるウォーキング教室の開催・自主グループ活動育成・身近なウォーキングコースの紹介・社会教育関係団体との連携などを新田町の取り組みとし、目標としては「運動習慣のある人をふやす。身近に運動の出来る環境を増やす。そして、地域活動に積極的に参加する人を増やす」わがまちでは、3地区に夫々コミュニティ運動公園を設け、エアリスジムでは16年1月末で会員1万人を達成、指導員3名が常駐、新春町民マラソン、お花畑マラソン、グランドゴルフ協会1,000名以上、歩け協会150名など多くの会員を擁したシニアスポーツを、安心して楽しんでおり、これが健康の基です。

『し』… 食生活です。三度の食事を大切にし、新鮮な野菜を上手にとる。そして食材のうまみをいかして塩分ひかえめを守り、つくること、食べることを家族一緒に楽しむ。

私の、親戚の実話をしましょう。学校の先生夫婦でした。夫が52歳で胃がんに罹り、手遅れで、1年以内といわれ、夫婦で眠れぬ日が続いた中で奥さんも校長になる直前で、仕事などで夜中になることも多く、食事がかまえず、思いきって退職して、癌によい食事の勉強に没頭し、途中、悪いことに5年目に前立腺癌にかかり必死でバランスの良い食事を作り、22年後74歳に胃癌の再発があり、これまた1年と言われましたが、今のところ元気でおります。コーヒーは1日3回まで、かぼちゃ、トマト、にんじん、青菜、納豆、小魚、鱈子、など…… 大切なのは栄養のバランスです。私たちは健康で住みやすい こころ豊かなまちづくりをめざします。