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 自然と文教を育む「愛・地球博」長久手町

印刷用ページを表示する 掲載日:2002年10月7日

自然と文教を育む「愛・地球博」長久手町

愛知県町村会長 長久手町長 加藤梅雄

長久手町は、名古屋市東部に隣接する面積21.54平方キロメートル、人口約42,000人の町です。町の北部から東部にかけては、ゆるやかな丘陵が広がり、それを隔てて陶磁器の瀬戸市、自動車の豊田市など県下有数の生産都市、そして名古屋市に隣接し人や経済の交流も盛んです。また、天正12(1584)年に「小牧・長久手の戦い」の舞台となった場所で、町内には古戦場史跡が点在しています。現在はそういった史跡とは対照的に、中高層マンション、大学、研究機関、博物館など大型施設が立ち並ぶ近代的文化住宅都市に変貌しました。町内にはカラフルなデザインのNバス(町営)も走り、町民の足はもとより、町の活力と景観にも一役買っています。そして、本町は2005年日本国際博覧会(愛・地球博)メイン会場の町でもあり、現在急ピッチで会場建設、交通アクセス整備など関連工事が進められています。

さて、ここまで、現在本町が置かれている背景と現状について記述しました。そこで、私のまちづくりへの思いと施策の一端について触れてみたいと思います。

例えば、「愛・地球博」についてもすべてが順風満帆に推移したわけではありません。大規模工事であればあるほど、自然破壊の問題は避けて通れません。「愛・地球博」として計画が固まるまで紆余曲折があったのも、そういったことが大きくのしかかってきたからです。百花繚乱議論がなされました。

しかし、これまで開発などで傷つけられ続けた地球について、この万博を機会に地球規模で考えようという提言は、大変に意義深いことであると思います。21世紀は、まさに環境の時代であり、博覧会も「愛・地球博」の愛称が付けられ、「自然の叡智」をテーマに人と自然の関係を問い直そうとする試みは、大変共鳴を呼ぶすばらしいことです。これは、21世紀社会のモデルとなる文化、文明のあり方を世界の人々との交流を通して実現しようとするものにほかなりません。幸い多くの町民の皆さんのご理解も得て諸事業が推進されていることは、喜ばしいことで感謝に絶えません。しかし反対の声もないわけでもありません。解決すべき課題も多々あります。私がここで思うことは、行政に関する住民意識のここ数年の変化で、特に住民参加、参画といわれるものであります。成果は町民が判断することだと思っていますが、つくづく思うことは、住民参加、参画と言われるものの重要性と課題です。このことは、これからの自治体運営の基礎といえるでしょうが、1つ間違うと個人エゴと地域エゴにつながりかねません。今こそ住民と共に考える首長のリーダーシップが問われる時代だと思います。

さて、本町が今推進する1事業例を紹介したいと思います。それは「農のあるまち、農のあるくらし」を機軸に、農的なくらしとサスティナブルな循環型社会を実現する長久手田園バレー事業の展開です。一言で言えば、都市と農村とが交流を通して一体となる「農都共生社会」をつくろうとする試みです。市街化された都市と、水系豊かな農村としての原風景を残している地域とが、共に農的な営み、農的なくらしを維持し、保全しながら住民が交流し、「自然」、「緑」、「人」が共生する田園地域を実現しようとするものであり、この実現に向けて努力を傾注したいと思います。

終わりになりましたが、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)に是非お出かけください。そして、本町内に湧出した天然温泉「ござらっせ」(ようこそおいでくださいましたの意味)に是非お立ち寄りいただき、温泉気分を満喫し、どうぞ旅の疲れを癒してください。心からご歓迎申し上げます。