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 本町の町づくりについて

印刷用ページを表示する 掲載日:2000年1月31日

鹿児島県松元町長 四元泰盛

松元町は、県都鹿児島市の中心部から西へ約13km、鹿児島空港から南西に約45kmに位置しています。

県内の多くの市町村が過疎化に悩む中で、本町の人口は、昭和50年の約7,200人をボトムに増加傾向に転じ、平成10年度末では11,827人となっています。さらに、2つの大型団地の事業化や交通体系の整備により、この傾向は続くものと考えます。

明治22年4月の町村制の実施により上伊集院村を新設しましたが、昭和35年4月、発展的に村制を廃止し、松元町と改称し、現在に至っています。

農業を主体とした町から、鹿児島のベッドタウンとして宅地化が進み、都市と農村、混住化した町へと発展してきています。

その中で、地域住民一体となった町民意識の向上を図るために公民館活動の充実を図っております。

町中央公民館を核として、各地域・自治公民館を、コミュニティー施設としての機能整備に取り組み、生涯学習の拠点として『町民1人1学習・1スポーツ・1ボランティア』を目標とした社会教育活動の推進に努めています。

また、各地域公民館に対し、特色ある自主的な地域づくり活動のための『地域公民館活動活性化補助金』を交付して地域活動の促進を図り、混住化が進んでいる地域住民の交流が図られています。

鹿児島のシンボル桜島を一望できる平野岡地内に『平野岡健康づくり公園』として集約的に施設整備を行ってきました。とくに『健康センター』は、ふるさと創生資金で温泉掘削事業を行い、体育館に温泉施設を併設するユニークな施設で、県内外の多くの利用者で賑わっています。

この公園には、『健康センター』のほか多目的グランドやテニスコート、ファミリー施設(パターゴルフ場・草スキー場)が整備され、昼夜を問わずスポーツ・レクリェーション等で汗を流し、温泉でリフレッシュして健康づくりに努めています。また、公園内の体験学習の館『茶山房』(さざんぼう)は、本町の特産のお茶の手もみ製造体験の出来る施設である外に、同公園内の運動施設利用者の合宿施設としての利用や各種団体等の研修会などに広く利用されています。

さらに、『健康センター』には、県下随一の卓球台を備え、全九州まつもと卓球選手権大会等が開催され『卓球の町まつもと』を県内外にPRし、卓球による町づくりを行っています。この公園により、町のイメージアップや交流人口の促進が、大きく図られたと考えます。

九州西南部の地域経済活性化のために計画された南九州西回り自動車道(熊本県八代市~鹿児島市間約140km)は、本町には、当初インターチェンジの設置計画はなく事業着手されました。

町では、町勢の浮揚を図るためインターチェンジの必要性について、町づくり計画を具体化しながら町民一体となって関係機関に要請して参りました。その結果念願のインターチェンジが完成されました。

県でも、松元インターチェンジの決定を受けて、これにアクセスする道路の整備計画も決定していただきました。

高規格幹線道路や県道等の整備促進によって、広域的ネットワーク道路の形成が図られ、本町はもとより周辺市町における産業、経済、観光、文化の振興発展に大きく寄与するものと期待しています。

私は、昭和63年7月町長就任以来、町づくりには、地域住民のコミュニケーションと町のネーミングアップ、産業振興を支えるネットワーク道路整備促進が必要と考え、これらを重点施策として町政推進に努めて参りました。

来る21世紀に向け本町を取り巻く状況は確実に変化することが予想されます。今後とも関係機関のご指導、ご支援を賜りながら、また町民とのコンセンサスをはかりながら、町づくりに努めて参りたいと存じます。