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小さな町の大きな挑戦

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年11月3日更新

群馬県大泉町長 村山 俊明群馬県大泉町長 村山 俊明
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多文化共生のまち
 大泉町は、群馬県の東南に位置し、面積は18・03㎢と群馬県内で一番小さな自治体です。人口は約42,000人、そのうち外国籍の方は、約9,000人、率にして約22%と現在では55カ国の人が住む国際色豊かな町でございます。

 本町は、全国でも有数の多文化共生の町として注目されており、今後も外国籍の方々には、「郷に入れば郷に従う」を基本にさまざまな日本のルールやマナー等を情報発信し、国籍を問わずお互いを尊重し、協力し合いながら誰もが活躍できるまちをめざしてまいります。

企業のまち
 本町は、県内有数の製造品出荷額等を誇り多くの企業とともに共存・共栄してまいりました。
 昔は中島飛行機小泉製作所から始まり、その後は、三洋電機株式会社、富士重工業株式会社 大泉工場などの企業の町として栄え、現在では、株式会社SUBARU、パナソニック株式会社、味の素冷凍食品株式会社 関東工場、マルハニチロ株式会社 群馬工場、ハナマルキ株式会社 大利根工場、雪印ビーンスターク株式会社 群馬工場など多くの企業が操業しております。そして、今年度、大泉町は6年ぶりに普通交付税の不交付団体となりました。

今後のおおいずみまち
 現在、本町の上小泉地区で造成が行われている新産業団地においては、株式会社SUBARUとパナソニックエナジー株式会社の「リチウムイオン電池工場」が建設される予定で、報道発表によりますと投資額は約4,630億円と大型の工場が造成中であります。この「リチウムイオン電池」は、SUBARUの電気自動車に搭載されるもので、SUBARU大泉工場には、電気自動車の専用ラインが設置される予定となっております。

 そして、この新産業団地造成に伴い、北小泉地区周辺の冠水対策のため、洪水調整池を建設します。洪水調整池造成に併せて排水管の整備工事を進めるほか、産業団地の建設に伴い、人口増加、物流など交通量増加による混雑が生じることから、SUBARU大泉工場に隣接する道路の4車線化工事を進めてまいります。

 現在のSUBARU大泉工場と近隣のSUBARU矢島工場においては、先ほどの新産業団地の開発とは別に2,500億円を工場に投資するとされております。

 また、パナソニック・ヤンマーGHP開発製造株式会社の設立により、ガスヒートポンプエアコンの室外機の開発・製造が行われます。

 そして、令和8年5月の供用開始をめざし着実に工事を進めておりますのが、新庁舎建設事業でございます。町民の皆さまが、町の新しいシンボルとなる庁舎に愛着を感じていただけるよう、クラウドファンディングを実施しており、今後、工事現場の見学会なども予定しております。ほかにも太田市・千代田町・邑楽町・大泉町の一市三町で進めている新広域斎場の「とね聖苑」についてもオープンに向けて大規模な整備事業に取り組んでいます。

 現在、大泉町は明るい未来のために町の歴史の中でも大きな事業に投資しており、厳しい財政状況ではございますが、住民の方々の福祉の向上において、財源確保をしっかりと行いながら、「住んでみたい 住み続けたいまち おおいずみ」をめざすとともに、かけがえのない町民の生命と財産を守りつつ、皆さま方の要望に耳を傾け、町政運営を行ってまいります。