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未来に羽ばたく夢と希望のある健康な郷土!!

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年3月15日

長野県山ノ内町長長野県山ノ内町長 竹節 義孝

当町は長野県北東部に位置し、昨年町制65周年を迎えた“観光と農業の町”です。

指定70周年を迎えた上信越高原国立公園の中心“志賀高原”は、1998年長野冬季オリンピック・パラリンピックのアルペンスキー・スノーボード競技会場で、18のスキー場を有し、長野県・群馬県にまたがる志賀高原ユネスコエコパークの核心エリアです。“湯田中渋温泉郷”は、開湯1300年余の湯量豊富な大正ロマンの街並みと野生の猿が温泉に浸かるスノーモンキーがミシュラングリーンガイドブック一つ星に認定されています。“北志賀高原”も4つのスキー場を有し、ウインタースポーツとそばの里として親しまれています。これら3つの観光エリアには年間約440万人が訪れます。

また気候や風土にも恵まれ、りんご・桃・ぶどうなど「志賀高原ブランド」として東京や大阪の高級デパートや果物専門店でも人気で消費者ニーズの高い果樹産地です。

名誉町民に、世界的指揮者の小澤征爾さん、アルペンスキー唯一の銀メダリストで前IOC副会長の猪谷千春さん。観光大使には、“旅サラダ”でおなじみの俳優神田正輝さん、笑点のレギュラーで落語家の三遊亭円楽師匠、町出身でものまねタレントの清水アキラさん。スポーツ・文化大使に、キング・オブ・スキー、金メダリストの荻原健司さん、オリンピアンの杉山進さん。人と食をつなぐ「つなぎびと」には、当町出身でつけ麺の考案者、大勝軒・故山岸一雄さんの最後の愛弟子である(株)大勝軒TOKYO社長の田内川真介さんにお引受けいただいています。小澤さんは奥志賀高原と山ノ内中学校での演奏会、神田さんは毎年2月にスキー大会、円楽師匠はゲートボール大会、荻原さんはスノーモンキーONSEN・ガストロノミーウォーキング、田内川さんは師匠の思い出の地志賀高原に「山ノ内大勝軒」をオープンし、地元のりんごやきのこ、味噌を使ったメニューの考案や、丸長のれん会の店舗に町の観光パンフを置いていただいたりと、町のPRにご協力いただいております。

一方、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんは、妻の麻央さんと地球温暖化や大気汚染を憂い、8年前から“後世に残そう森・水・いのち”として、スキー場再生も兼ね、毎年1万本の「ABMORI植樹」(名誉会長市川海老蔵・会長山ノ内町長)を実施しています。麻央さん亡き後も、2人のお子様や一門のお弟子さんなど約40名、公募で全国から約1000名、ユネスコスクール(小・中・高5校)の生徒の皆さんとともに植樹をしています。

一昨年は秋篠宮皇嗣・同妃ご臨席のもと沖縄で開催された全国育樹祭で育樹功労団体として表彰され、両殿下から激励と志賀高原の思い出のお言葉をいただき、昨年東京で行われた長野県知事呼びかけの「日本みどりのプロジェクト推進協議会」の設立総会では、小泉進次郎環境大臣の基調講演に引き続き、海老蔵さんのリクエストで「海老蔵&義孝」トークセッション、「21世紀は平和と環境の時代、ABMORI植樹やSDGsの大切さ」をPRしました。

小澤さん、神田さん、円楽師匠、海老蔵さんはそれぞれボランティアとして交通費やギャラなどはご遠慮され、改めて皆さんの町への思いやお人柄に感謝の気持ちで一杯です。

また当町は、昭和57年に疎開の縁で東京都足立区と、私が町長就任時の初仕事で平成19年4月に北京市密雲県(現密雲区)、平成19年8月に群馬県玉村町、平成30年1月に米国ベイル町と友好交流協定をそれぞれ締結。群馬県草津町、新潟県柏崎市、埼玉県熊谷市、同行田市とは災害時相互援助協定も結び、交流を深めています。

昨年12月、第6次総合計画(10か年計画)を策定し、将来像「未来に羽ばたく夢と希望のある健康な郷土」がスタートします。行政は山登りと違ってテッペンがありません。“住民が暮らしやすいように、企業が営業しやすいように”住民や観光客のニーズを基に、「不易流行」歴史や伝統を大切に時代にマッチした改革を進めています。

行政は住民にとって灯台であり、職員、助役、町長として55年、初心を大切に“1人の100歩より100人の1歩”を肝に銘じつつ、住民、議会、職員とともに町政にあたります。これからも“一日一生”遊び心を大切にスポンジ人生で頑張ります。​