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『宜野座村』っていいね!!

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年11月4日

沖縄県宜野座村長 當眞 淳沖縄県宜野座村長 當眞 淳

私は高校・大学と地元宜野座村を離れ、沖縄県の県都那覇市等で学生生活を送っていました。その頃、県外だけでなく県内の友人からも「宜野座村ってどこ?」との質問を受けました。当時、軽い気持ちで返答していた私でしたが、まさか二十数年後に宜野座村の舵取り役として、村の魅力を必死にPRすることになるとは…(笑)

宜野座村は、沖縄本島のほぼ中央部、太平洋に面した人口約6100人の小さな農村です。那覇からは車で約1時間と訪れやすいことに加え、自然豊かなやんばる(沖縄本島北部の通称)の玄関口として、手つかずの自然が残りつつも、都会の利便性も日常的に享受できる位置にあることから、宜野座村を端的に表すなら、「適度な田舎」と言えると思います。

さて、読者の皆さんにも沖縄に観光目的で訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。沖縄県の平成30年度入域観光客数は約1000万人となり、観光業が県経済を牽引している状況です。しかしながら、来沖する観光客の動線は、石垣島や宮古島といった離島や、リゾート地の恩納村や美ら海水族館のある本部町などの沖縄本島の西海岸地域を主にあるのが現状であり、宜野座村の位置する北部東海岸地域は、如何にして人を呼び込み、地域の活性化につなげていくかが大きな課題となっています。

宜野座村はこれまで、農業を基幹産業と位置付け、村づくりを展開してきました。基幹作物であるサトウキビをはじめ、パイナップルやマンゴーなどの熱帯果樹、減農薬にこだわったベビーリーフなどの栽培に力を入れてきました。近年では、沖縄で生産が難しいとされてきたイチゴ栽培に積極的に取り組み、村農業後継者等育成センターを中心に栽培技術の向上に努めてきました。その結果、県内で「いちご狩り」と言えば宜野座村という認識も定着してきており、村の体験型観光の中心となっています。

また、現在、宜野座村の観光の拠点となるのが「道の駅ぎのざ」です。同施設は平成10年に村で生産された農水産物の直売や加工品開発を目的として村特産品加工直売センター「未来ぎのざ」の名称で開所されました。その後、平成26年に沖縄本島東海岸エリアで唯一の「道の駅」(名称:道の駅ぎのざ)として認定され、平成28年には県内初の重点「道の駅」として登録されました。平成30年4月には、既存施設に隣接して情報発信等を目的とした観光拠点施設や、水遊び場と大型遊具を配した交流広場を整備し、道の駅「ぎのざ」のリニューアルオープンを行いました。その結果、農水産物の購買者だけでなく、インバウンドを含めた家族連れも訪れるようになり、平成30年度は来場者数が63万人を超え、北部東海岸エリアへ新たな人の流れが生まれてきました。

その他にも、本村では約10万人のファンが来場する「阪神タイガース宜野座春季キャンプ」が毎年2月に行われますし、アドベンチャー体験が出来る「松田鍾乳洞」、三世代で楽しめる「漢那パークゴルフ場」、白い砂浜が美しい「漢那ビーチ」、健康と美容に効果のあるタラソテラピー施設「かりゆしカンナタラソラグーナ」などの観光関係施設も充実してきました。加えて、近年、高級リゾートホテルやリゾートウエディングチャペルがオープンし、今後のホテル建設も予定されるなど、我が村にも確実に観光の波が寄せてきています。

今後も、宜野座村の「適度な田舎」らしさを保ちつつ、時代の流れを見極めながら、地域資源の魅力を磨き続け、観光振興による地域活性化に取り組んでいきたいと思います。

多くの人に、宜野座村は「どこ?」でなく、「いいね‼」とコメントして頂けるように…