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雑 感

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月10日

山口県阿武町長  花田 憲彦山口県阿武町長  花田 憲彦

「継業」という形

多くの自治体で、第一次産業のみならず、商業、工業、サービス業等を含むあらゆる業態で後継者不足が深刻になっています。  

本町においても、事業を引き継ぐ確実な後継者がいる事業体は少ないのが実情です。
  

他人が事業を引き継ぐ

理容店の存在がその地域の衰退のバロメーターと云われますが、一つの町を形成するためには、必ず必要な業態が幾つかあり、これを維持継承していくことは町としても重要な課題です。しかし、事業主の家族(兄弟や子ども)や親戚だけを後継者と考えると事態は深刻です。  

けれども、他人であっても志のある人が、それまで事業主が育んできた、生業・事業を継承し、若い、そして、新たな視点で新たな展開を模索する「継業」の形があっても良いのではないでしょうか。
  

老婆心の罪

若者が何かをしようとするとき、年配者(私を含む)は、得てして老婆心(或いは親切心)で、忠告やアドバイスをするものです。  

でも、よく考えるとその忠告はあくまでも年配者の経験、知見、見聞の範囲を超えるものではありません。  

失敗をさせまいとしてのアドバイスが、結局、若者の思考範囲や行動規範を作り、発想の自由さや大胆さ、創意工夫の努力を入り口で阻害することになるのではないでしょうか。
  

グッとこらえてやらせてみる

好んで失敗する若者はいませんが、失敗を恐れていては若者とは言えません。若者の若者たる所以は果敢なチャレンジ精神です。  

新企画、起業、新たな投資等、若者がやりたいことはたくさんあるはずです。  

そんな時は老婆心は捨て、グッとこらえて、あえてやらせてみる。若者は、たとえ失敗しても必ず何かの打開策を見いだすはずです。
  

ガラケーからスマホへ

遅まきながら、携帯電話(ガラケー)をスマートフォン(スマホ)に替えて2年になりました。  

ガラケーを電話とメールとカメラにしか使っていなかった私にとって、驚くほど高いスマホの価格と利用料は今も納得がいきませんが、その機能性と便利さにははまり込んでいます。  

スマホはよく、電話とカメラの付いた携帯パソコンと云われますが、正にそのとおりだと感じています。  

人との会話はもっぱらラインやメッセージで。情報のやり取りはメールで。大阪の3人の孫とは年中フェイスタイムかスカイプで。流行や色々な人の動きはインスタグラムやフェイスブックで。そして、出張の多い私にとって何より便利なのは、飛行機や電車、バスなどの乗り換えナビと地図ナビです。  

算盤が計算機になり、手書きがワープロになり、携帯電話がスマホになり、日常生活のアイテムは日々進歩しています。トレンドに乗り遅れないための出費は高くつきます。
  

「若年女性人口」

過疎や少子化対策を論ずる際によく「若年女性人口」という言葉が出てきます。  

これは、子どもを出産する可能性の高い20歳から39歳までの女性のことですが、2014年に日本創生会議が発表した「消滅可能性都市」の根拠の1つで、この年代の女性が、2040年までに半数以下になる自治体は、いずれ消滅する可能性があるというものです。(若干の異論あり)  

人口減少を食い止めるには、概ね4つ+αの方法しかありません。(これも異論あり)  

1つ目は、寿命を延ばすこと。2つ目は、子どもを沢山産むこと。3つ目は、転出者を減らすこと。そして、4つ目は、転入者を増やすことです。+αは、未婚者を減らすことです。  

これをしっかり考えれば私たちの取り組むべき方向性が見えてくると思います。