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持続可能な地域に元気を-SDGs-

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年4月8日

フリーアナウンサー  青山 佳世(第3076号・平成31年4月8日)

今年も桜の季節がやってきた。桜舞う入学式は北へ行かないと見られない風景となってしまった。日本ならではの魅力である繊細な季節の移ろいも、烈しさを増し、異常気象が深刻化している。気候変動に対して総力をあげて取り組まないといけないことを実感する。


最近「SDGs」という言葉をよく耳にするようになった。2015年国連で採択された「持続可能な開発目標」で、17の目標と169のターゲットがある。最初に聞いた時には途上国に対する目標に使うようにも受け取れたが、実は国、自治体、大小を問わずあらゆる企業、個人、地球に生きるものすべてに通じる目標だと気がついた。

共感した私も、色々な場で呼びかけているが、聞いた人はキョトンとして、ひと事のような反応をされることもある。認知度は、ようやく20%ほどになった。1997年、京都議定書が交わされた数年間は地球温暖化防止の取組が国を挙げて行われたが、ここ数年動きが鈍くなったように感じていた。それが今また、SDGsとして環境、自立、持続可能性など誰一人取り残さないというスタンスで、世界の潮流となりつつある。最近は企業も経営目標に掲げて実行したり、町村の中にも名乗りを上げているところが出ている。

実はその町は長年にわたって、環境、バイオマスなど様々な切り口の事業を通じて、自治体、民間、住民は話し合いを続け、試行錯誤を続けてきた成果が、今回の地域循環の実現となった。循環を実現するためには、計画を作るだけではなく、地域の人々の意識や行動を呼び覚ます必要があって、一朝一夕にはできない時間のかかる作業である。SDGs目標7「エネルギーをクリーンに」11「住み続けられるまちづくりを」12「つくる責任 つかう責任」14「海の豊かさを守ろう」15「陸の豊かさも守ろう」等々、どれも自治体が目指すべき共通のキーワードで、具体的な行動はそれぞれ地域の個性や発想によって特徴が出てくるものだ。できるところから実行に移して、住む人の快適さ、地域の元気、世界への貢献に結びつけてほしい。元号も新しくなった新年度、私も一個人としてSDGs を意識して行動したいと思う。

(目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」)