要望書
(農林水産省・大蔵省・外務省・通商産業省・建設省・自治省・厚生省・ 国土庁)
21世紀における国民食料の安定供給の確保、農業・農村の多面的機能の発揮等を実現するため「食料・農業・農村基本法」に基づく新たな地域農政を推進し、生産性の高い地域農業と活力ある農山村を実現することが必要である。
このため、食料・農業・農村基本法に基づく制度の創設等に当たっては、次の事項を盛り込むこと。
(1) | 直接支払制度の円滑な導入のためには、都市住民を含め国民の理解と協力が不可決であることから、中山間地域の果たしている国土・環境保全等の公益的機能の周知をはかること。 |
(2) | 対象地域は、明確で客観的基準に基づき定めることとし特定農山村法、山村振興法等の地域振興立法の指定町村を基準とする場合は、特例として地方自治体が、自然条件等が同等の不利条件にあると認める地域についても対象地域とすることができるよう措置すること。 |
(3) | 対象者には、認定農業者、第三セクター、生産組織等とともに集落協定により農地等の管理業務を行う高齢者のグループ等も含むこと。 |
(4) | 対象行為は、集落を単位として集落協定により定めることとし、自然生態系の保全に資する取組みや水の確保、農地と一体となった周辺林地の管理活動等中山間地域の公益的機能の増進につながる行為を含むものとすること。 |
(5) | 財源については、中山間地域の公益的機能に十分配慮し、全額国庫負担とすること。 |
(6) | 町村の事務はできる限り簡素化するとともに集落協定の策定等を推進するための事務費を確保すること。 |
(7) | 期間については、農林業収益の向上等により、対象地域での農業生産活動等の継続が可能であると認められるまで実施すること。 |