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三重県東員町/東員町の魅力と未来への取組 ちょこっと田舎、ちょこっと都会 のどかで便利、ちょうどいい町

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年10月19日更新

​上空から見た東員町中心部

▲上空から見た東員町中心部


三重県東員町

3377号(2026年10月19日)
政策課


 三重県北部に位置する東員町は、桑名市や四日市市、いなべ市に隣接し、名古屋都市圏から約30km圏内という恵まれた立地を誇る町です。町の中央には員弁川が流れ、西には鈴鹿山脈を望む豊かな自然が広がり、都市機能と田園風景が見事に調和した暮らしやすい環境を形成しています。 

 総面積22.68平方キロメートルというコンパクトな町域には、住宅地や商業施設、農地がバランスよく配置されています。さらに、東海環状自動車道東員インターチェンジや三岐鉄道の2路線など交通アクセスにも優れており、子育て世帯をはじめ多くの方々に人気のエリアとなっています。 

 近年、本町では住民一人ひとりが健康でいきいきと活躍するまちづくりをめざし、皆さんの「おみごと!」な活躍と「とういん」を掛け合わせて、「OMIGOTOIN(オミゴトウイン)」をキャッチフレーズにしています。町の魅力を内外へ広く発信するとともに、住民の暮らしや地域資源を活かした取組を強力に推進しています。 

 都市近郊ならではの利便性と、四季の移ろいを身近に感じられる穏やかな環境が共存する本町は、訪れる人にとっても、住む人にとっても心地よい環境を備えた「ちょうどいい町」として高い注目を集めています。 ​

「地域を味わう、小さな旅」

左:中部公園 右:コスモス畑

 本町の観光は、有名な観光地を巡る旅というよりも、週末にちょっとしたおでかけで楽しむような「ちょこっと観光」を進めています。例えば、町の風景や地域の魅力にふれて「地域を味わう観光」が挙げられます。 

 本町では観光地域づくり組織の「JOINTOIN」を立ち上げ、健康をテーマとしながら、自然や食、体験、そして地域の人々との交流を通じて、町そのものを楽しむ観光地域づくりに力を入れています。 

三岐鉄道北勢線

 町内には、広々とした芝生や大型遊具を備えた「中部公園」をはじめ、季節ごとの花々が彩る景観、サイクリングや散策を満喫できる田園風景など、ゆったりとした時間を過ごせるスポットが点在しています。特に秋には、一面に広がるコスモスが町を鮮やかに彩り、多くの来訪者をお迎えしています。また、全国的にも珍しい「ナローゲージ」と呼ばれる軌間762mmの路線、三岐鉄道北勢線が走る風景は、鉄道ファンや写真愛好家の方々にも親しまれています。 

 さらに、町内には個性豊かなカフェやベーカリー、地元食材を活かした飲食店が立ち並び、地域ならではの味わいに出会えるのも魅力の一つです。 

私たちは、大規模な観光施設に頼るのではなく、日常の風景や地域の魅力を一つひとつ丁寧に磨き上げることで、「また訪れたい」と感じていただける町をめざしています。都市部からの良好なアクセスを活かし、休日にゆっくりと過ごせる「小さな旅先」として、これからも多彩な魅力を発信していきます。

「暮らす人々の営みを映し出す地域の財産」

上左:大豆のミルクハ―ス 上右:いずみ味噌 下左:大豆こんにゃく 下右:やみつき油揚げ

 本町では、地域の農産物を活かした特産品づくりにも力を注いでいます。なかでも東員町産の大豆は、地域ブランドを支える重要な農産物であり、味噌や油揚げ、パンやお菓子など多彩な加工品へと広がりを見せています。 

 町では「東員町特産品認定制度」を設け、地域資源を活かした優れた商品を認定することで、生産者や事業者の皆さんとともに地域ブランドの育成を進めています。 

 代表的な特産品としては、東員町産大豆を使用した無添加の「いずみ味噌」や、おからを出さない製法でひと味違う「やみつき油揚げ」。大豆粉や米粉を使ったパンや焼き菓子、スコーンなどが挙げられます。素材本来のおいしさを大切にした商品づくりは、近年の健康志向の高まりとともに多くの注目を集めています。また、「大豆こんにゃく」など、地域の特色を活かしたユニークな加工品も次々と生まれています。 

 近年では、生産者と事業者がしっかりと連携し、「東員町のいいもの!」として町の魅力を一体となって発信する取組も進んでいます。 

 特産品は単なるお土産にとどまらず、東員町の風土やそこに暮らす人々の営みを映し出す大切な地域の財産です。農業の恵みを活かした商品開発を通じて新たな魅力を生み出し続ける姿勢は、地域活性化や交流人口の拡大にも大きく貢献しています。本町にお越しの際は、ぜひ土地の恵みと作り手の思いが詰まった特産品を味わい、この町ならではの魅力を感じていただければ幸いです。 

「みんなと一歩ずつ未来に向かっていく東員町子どもの権利条例」

笑顔のこどもたち

 本町は、全国に先駆けて子どもたちが中心となって「子どもの権利条例」を制定した町です。 

 かつての歌人、山上憶良(やまのうえのおくら)は、「銀(しろがね)も金(くがね)も玉(たま)も何せむに、勝れる宝、子にしかめやも」と詠み、どのような財宝よりも子どもこそが何ものにも代えがたい宝であることを伝えました。 

 時代が移り変わった現代においても、子どもたちが社会の宝であることに変わりはありません。しかしその一方で、「虐待」や「いじめ」、「交通事故」など、子どもたちを取り巻く痛ましい出来事が後を絶たない現状があります。子どもが安心して笑顔で暮らし、自分らしく成長していくためには、家庭や学校だけでなく、地域や行政を含めた社会全体で子どもを支え、その権利を尊重することが大切です。 

 こうした思いを町全体で共有し、子どもの最善の利益を第一に考えたまちづくりを進めるため、本町では平成27年、子どもたち自身が参画してつくりあげた「子どもの権利条例」を制定いたしました。 

笑顔のこどもたち2

 子どもの権利が尊重される環境で育つことにより、子どもは自らの権利を理解すると同時に、他者の権利も同様に尊重することの大切さを学びます。そして、互いを認め合い支え合う心を育み、将来の地域社会を思いやる大人へと成長していきます。

 現在、本町では、この条例を道しるべとして、子ども一人ひとりの権利が守られ、安心して成長できるまちの実現に向けたさまざまな取組を進めています。 

 その一つが、「子どもの権利を考える週間」に合わせて実施している「町長との懇談会」です。この懇談会は、子どもたちが自身の考えや思いを自由に表明し、まちづくりに直接参加する機会であり、「意見を表明し、参加する権利」を実践する貴重な取組です。自分の意見が真摯に受け止められ、尊重される体験は、子どもの自己肯定感や社会参画への意識を育み、自ら考え行動する力を養います。このほかにも、町内小・中学校における子どもの権利に関する学習や、子どもアドボカシー事業などを通じて、権利を守る取組を進めています。 こうした取組は、本町のみならず、県や国の未来を支える豊かな社会の基盤づくりにつながるものと確信しています。

子どもの権利条例策定10年を迎え、当時の委員とともに 座談会が行われた

 その一方で、条例制定から今日までの10年余りの取組を経て、私たちが改めて実感していることがあります。それは、子どもの権利を育むためには、まず大人が子どもの権利を正しく理解し、尊重する姿勢を持つことが何よりも大切だということです。 

 子どもは一人ひとりがかけがえのない思いや考えを持っています。子どもの声に丁寧に耳を傾け、その思いを受け止めることで、子どもは「自分は大切にされている」と実感し、自身の意見を伝える力や、他者を尊重する心を育んでいきます。 

 条例の制定は決してゴールではなく、子どもの権利を日常の中で体現していくためのスタートです。大人一人ひとりが子どもの声に耳を傾け、子どもを一人の人格として尊重することが、本条例の理念を実現する第一歩となり、誰もが安心して暮らせるまちづくりへとつながっていくと考えております。 

心の豊かさを育む「文化エネルギー」の発信

 先に述べましたとおり、本町では「住民一人ひとりが健康でいきいきと活躍するまちづくり」を推進していますが、健康で暮らすためには、心の豊かさが大切だと考えています。そのためには「文化」を心のエネルギーとして誰しもが享受できる町にすることが重要であり、私たちはこれまで文化を中心とした町づくりを進めてまいりました。 

 本町の文化施策は、単に鑑賞するだけでなく「自分自身が参加すること」に重点を置いています。絵画や工芸、手芸など、町民の皆さんの日頃の文化活動の発表の場として毎年秋に開催している「東員町文化祭」は、今年で59回目を迎えます。毎年数多くの素晴らしい作品が出展されるこの文化祭は、町の中心に位置する「東員町総合文化センター」を舞台に開催されています。 

 文化発信の拠点施設として、町民の皆さんはもちろん、近隣市町の皆さんにも広く親しまれているこのセンターは、客席数702席を誇る「ひばりホール」をはじめ、気軽に文化活動を楽しめる「文化会館」、町民の学習の拠点となる「中央公民館」、そして蔵書数10万冊を誇る「町立図書館」からなる複合施設です。施設内には陶芸用の窯も整備されており、そこで生み出された作品の中には、多数の陶芸展で高い評価を受け受賞を果たす作品も創り出されています。 

 こうした町民の皆さんの積極的な文化活動とともに、町が実施する代表的な文化事業として「こども歌舞伎」「東員ミュージカル」「東員日本の第九演奏会」の三つを「東員町三大文化事業」と位置づけ、総合文化センターで開催しています。 

左:こども歌舞伎 右:東員ミュージカル

 こども歌舞伎は、東員町出身の名優・七代目松本幸四郎丈を顕彰し、子どもたちに伝統文化の大切さを伝えるとともに、地域文化の継承をめざして実施しています。今年で29回目を数えるこの公演は、大人顔負けの迫力ある演技で、毎年多くの観客を魅了する一大イベントとなりました。 

 東員ミュージカルも住民参加型事業として毎年出演者を公募し、東員町にゆかりのある題材や、東員町の文化、偉人などをテーマに、心躍る楽しさと深い感動をお届けする演目を創り続けています。毎年11月の2回公演は、チケットが瞬く間に完売するほどの人気を誇ります。今年は、東員町を走る全国でもめずらしい762mmのナローゲージ路線「三岐鉄道北勢線」をテーマにした演目を予定しております。出演者も決定し、現在熱のこもった練習が続けられています。 

東員日本の第九演奏会

 最後に、東員日本の第九演奏会ですが、こちらはドイツ語(原語)ではなく日本語で第九を合唱するという、全国的にもユニークな演奏会です。なかにし礼氏が作詩した日本語の「歓喜の歌」は人間愛をテーマにしており、公募で集まった80余名からなる合唱団が、生きる喜びを高らかに歌い上げます。東員の師走の風物詩として定着した本演奏会は、今年で38回目を迎え、まさに町の歴史そのものと言えます。 

 こうした私たちの文化の取組を、これからも大切にしていくため、令和5年には「東員町文化芸術基本条例」を施行しました。 

 条例の基本理念にもあるとおり、文化芸術は多様性を受け入れ、人と人とのつながりを生み出し、さらには新たな価値観を創出する「心のエネルギー」です。東員町はこれからも、この「文化エネルギー」を大切にした心豊かなまちづくりを進めていきます。

おわりに

 豊かな自然、受け継がれる農業、力強い文化、そして子どもたちの輝く声。東員町では、便利さとのどかさが絶妙に調和した「ちょうどいい」暮らしの中で、人と人が温かくつながり、常に新しい魅力が生まれています。 

 訪れる人も、暮らす人も、誰もが自分らしく過ごせる町へ。 

 東員町はこれからも、地域に暮らす一人ひとりの思いをしっかりと受け止め、皆さんとともに一歩ずつ、未来を築いていきます。 

 皆さんもぜひ一度、東員町の取組に触れ、参加してみませんか。皆さんのお越しを心よりお待ちしています。


政策課