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鳥取県伯耆町/全国ご当地バーガーの祭典「とっとりバーガー・フェスタ」の試み ~食と交流を通じた地域活性化に向けて~

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年6月11日
大山の写真

中国地方最高峰を誇る「大山」。伯耆町から見る山容は伯耆富士とも呼ばれる。


鳥取県伯耆町

2803号(2012年6月11日)  伯耆町商工観光課


地域資源を活かした観光づくりを目指して

伯耆(ほうき)町は、平成17年1月1日、西伯郡岸本町と日野郡溝口町との2町が合併し、面積が149.45平方キロメートル、 世帯数及び人口が世帯3,733世帯、人口12,612人、65歳以上の高齢者3,485人、高齢化率27.6%、14歳以下1,534人(平成17年4月住民基本台帳人口)で、 少子高齢化と人口減少が顕著で、そのうち、65歳以上の独居老人世帯は、460世帯、12.3%となっています。 

鳥取県西部に位置する中国地方最高峰である「大山」(「だいせん」と読みます。)の山麓には、自然環境に恵まれ、スキーや登山など、 多くの観光客が訪れる観光地として、また、大規模なリゾート開発によるゴルフ場・リゾートホテルをはじめ、各所に点在する別荘地やペンション村など、 多種多様な施設が点在しています。伯耆町内だけでも、ゴルフ場5箇所、リゾートホテル1棟、ペンション26軒、別荘地も2,500区画を超え、 法人の保養所を含めた別荘は大小含めて800軒あまり立ち並んだリゾート観光地となっています。大山山麓には、年間100万人以上の観光客の 入り込みがあり、特に、伯耆町内は、別荘のオーナー及びペンションの固定客など、リピート性が高い来訪者があります。

また、大山を背景に、雄大な土地が広がっており、澄んだ青空から注がれる太陽の光と、大山から流れ来る名水、そして、 大山の火山灰の真っ黒な土壌、「黒ぼく」から生産される白ねぎ、白菜などの農産物や黒ぼくの牧草で育った伯耆和牛の畜産物などの特産品は 地域の自慢です。

大山山麓の自然豊かな黒ぼく地帯で生産される農産物は、おいしいと言われていますが、生産者の高齢化、後継者不足で 一定量以上のロットが確保できなくブランド化まで至っていない状況です。町営の特産品直売所等も運営していますが、生産者の高齢化によって 出荷量が伸び悩んでおり、観光客やリピーターなどへの地域特産品の販路確保・拡大など多くの課題を抱えているのが現状です。

バーガーフェスタVOL.1の写真

大山桝水高原で開催されたバーガーフェスタVOL.1

なぜ、大山で「とっとりバーガーフェスタ」なのか?

地域食材を活用したご当地バーガーといえば、「佐世保バーガー」が有名ですが、伯耆町でも町内事業者有志により、 大山周辺の食材を活かしたご当地バーガーの開発が進められ、伯耆和牛のフィレステーキを挟んだ「大山バーガー」が平成21年に商品化され、 「大山・桝水高原」の観光施設で販売を開始されました。 

「大山・桝水高原」は、冬のホワイトシーズンはスキー場、春から秋にかけてのグリーンシーズンは天空リフトがあり、大山 (標高1,709m)の中腹900mの展望台からリフトで気軽に米子、境港、島根半島、日本海の雄大な景色を一望できる名所です。 

バーガーは、この様な大山の自然環境の中で、豊富な地元食材を手軽にテイクアウトして楽しむことができ、来訪者に対して地域食材の 消費拡大による地域振興を図るアイテムの1つであると言えます。 

このご当地バーガーをさらに活用し、観光地「大山・桝水高原」への誘客と地域食材の消費拡大を図ることを目的に、 平成21年度にとっとりバーガーフェスタ実行委員会を立ち上げ、「ご当地バーガー」が一堂に会する食のイベント「とっとりバーガーフェスタVOL.1」 が大山桝水高原で計20店舗の出展により開催されました。 

関西圏・山陽圏へのプロモーション活動や各種情報発信が功を奏し、2日間で県内外から約2万人の来場がありましたが、 初回ということもあり、試行錯誤のうえ手作り感満点のイベント運営でしたので、会場地のキャパシティ、交通渋滞、周辺施設との連携など多くの課題が残りました。

平成22年度の「とっとりバーガーフェスタVOL.2」は、規模を拡大して伯耆町「大山・桝水高原」の他に、大山町「大山寺」と江府町 「奥大山」を加えた3会場で開催されました。 

「大山」のすそ野に位置し隣接するこの3町は、「大山環状道路」と呼ばれる道路で繋がれ、四季を通じて観光客が往来する観光地を 形成しています。また、見る位置や時期によって様々な態様を呈する「大山」は、この3町にとって最大の観光資源であり、伯耆町・大山町・江府町の3町で 開催することにより、「大山」のPR効果を高め、「とっとりバーガーフェスタ」を通じて県外からの観光客の誘客促進を狙いとしたものであります。

この「とっとりバーガーフェスタVOL.2」では、県外32・県内28の合計60店舗が出展し、2日間で約6万5千人の来場がありました。

前夜祭として「バーガーサミット」を開催され、出展者間の交流と懇親を図り、出展者間の連携・意見交換・情報発信を行う組織として 「全国ご当地バーガー連絡協議会」が立ち上げられました。

バーガーは、パン生地・具材・ソースの組合せによって無限の可能性があり、今後も、全国各地でご当地食材を使った 「ご当地バーガー」の開発・商品化が進み、この「全国ご当地バーガー連絡協議会」において情報を共有し、各出展者の技術力向上を図り、 「ご当地バーガー」を通じて全国各地において地域振興に繋がることを期待しています。

平成23年度に開催された「とっとりバーガーフェスタVOL.3」では、一般の来場者と特別審査員の投票により「全国バーガーグランプリ」 を決定することになり、県内20店舗のバーガーで鳥取県予選会が別日程で開催され、「とっとりバーガーフェスタVOL.3」は、県外28・県内10の 合計38店舗が出展し、開催されました。

この年のバーガーフェスタは、9月の台風12号により大山には各所に災害の爪痕が残る中の開催でした。奥大山会場地へのアクセス道路が 土砂崩れにより寸断されたため、3会場開催を見送り、出展者38店舗を大山寺1会場に集めてバーガーグランプリが開催され、 実行委員会スタッフの苦労のおかげで、大過なく終了しました。

「とっとりバーガーフェスタ」ポスターの画像

「とっとりバーガーフェスタ」ポスター

大山バーガーの写真

肉厚の県産和牛のフィレステーキを贅沢に使用した大山バーガー

終わりに

過去3年間、イベントの規模や内容を少しずつ変化させることにより、プロモーション活動・情報発信の手法等により、 イベントへの誘客・集客効果が高くなることは実証されましたが、イベントを運営する上で、会場、駐車場、アクセス道路等インフラの規模に見合った イベント規模が望ましく、このバランスを保つことが重要であることを実感させられました。 

また、出展者、来場者、周辺の観光事業者それぞれが満足したイベントとなるためには、課題や改善すべき点は多々あり、 まだまだ地域に根付いたものに完成されていないのが現状です。 

さらには、イベントが大きくなると、イベントの開催が目的となる嫌いがありますので、あくまでもイベントは集客・誘客と地域 PRの手段として、本来の目的「ご当地バーガー」を通じた観光振興と地域食材の消費拡大による地域振興を図って行きたいものです。 

平成24年度、「とっとりバーガーフェスタ2012」は、4か所で連携して次の日程で開催されることになりました。是非、皆様にも参加いただき、 鳥取と全国のご当地の味をバーガーで楽しんでいただければ幸いです。