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農山村再生に挑む ―理論から実践まで―

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年11月18日

農山村再生に挑む ―理論から実践まで―

小田切徳美 編
岩波書店 2700円+税

無題

人口減少とともに産業・インフラの空洞化が進み、医療や買物など生活上の諸課題をも抱え込んで、「限界」「消滅」へと向かうかのような農山村、しかし同時に、 地域再生の先発事例としての経験を備えた地域でもある。つまり、農山村は「解体と再生の国内フロンティア」であり、日本社会の未来にとって重要な意味をもつといえる。本書は、 農山村の厳しい現実を冷静に分析するとともに、「存続」へと向けた力にも光をあて、その多面的な姿を映し出す。

第1部「農山村とは何か」では、農山村の定義、発展過程や変化を捉え、政策の中での農山村の位置づけを提示する。第2部「農山村の経済の変貌と再生」では、農業経済の視点から、 農山村経済を捉え再生の可能性を展望する。併せて森林・林業についても最近の動きを網羅した論考を収める。第3部「農山村の生活・コミュニティの変貌と再生」では、生活インフラや地域医療、 コミュニティなど生活者の視点から農山村を捉える。そして第4部「農山村再生に挑む」では、農産物の市場化と農村振興策のバランスを重視するEUの農業政策の紹介とともに、 農山村再生の戦略と再生について本書を総括する。農山村について体系的に学ぶテキストや実践ハンドブックとして最良の手引きとなるであろう。