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全国町村会長挨拶

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年9月25日更新

全国町村会長 棚野 孝夫

 全国町村会長の棚野孝夫です。

 本会は、北海道から九州・沖縄まで926町村(743町・183村)の連合組織です。全国の町村現場からの小学校教員俸給国庫負担金の増額運動が端緒となり、全国の町村長の団結が必要であるとして、大正10年(1921年)2月、全国の町村長1万2千余の唯一の連絡機関として創立されました。以来、町村自治振興のため全国の町村に共通する行財政の問題・課題の解決をめざし、調査審議や各省庁、政党、国会議員等に対する働きかけなどの活動を行っております。

 全国926町村では、これまで、異なる気候風土や地域資源を活かしながら、国づくりの基本でもある農林水産業の振興に取り組み、こうした一次産業を地域ならではの観光業や製造業等とともに地域振興の核として、我が国の食料やエネルギーの安全保障を支えるとともに、水源かん養、自然環境の保全、脱炭素の実現など、国民生活に潤いと安らぎを与える重要な役割と使命を担ってまいりました。

 一方で、農山漁村を多く抱える町村では、人口減少や少子高齢化に加え、若者や女性が地元を離れる傾向が依然として続き、地域産業における後継者不足などが課題となる中、将来も安心して暮らすことのできる持続可能な地域社会づくりが急務となっております。

 さらには、東日本大震災以降も、令和6年能登半島地震や記録的豪雨、大型台風、大雪など様々な自然災害が、全国各地で毎年のように発生しており、多くの人命や財産が失われるなど甚大な被害をもたらしています。こうした厳しい環境の中にあっても、国民共有のかけがいのない財産であり、日本人の「心のふるさと」である農山漁村を次世代にしっかりと引き継いでいかなくてはなりません。

 そのためにも私たち町村は改めて足下を見つめ直し、農山漁村がもつ価値を再認識し、それに磨きをかけることで、地方での暮らしや仕事に誰もが憧れる魅力あるまちづくりを進めていくことが求められており、これこそが「地方創生」であり、「日本の創生」にも繋がるものと考えております。

 私たち町村の個々の力は小さいですが、互いに協力し合い、待ち受ける困難には叡智を結集し、一歩先を見据えながら様々な変化にスピード感をもって全力で取組んでまいります。皆様方のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。

全国町村会長    
北海道白糠町長
棚野 孝夫