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「和」~人づくり・まちづくり・そして絆づくり~

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年4月2日

福島県猪苗代町長福島県猪苗代町長 前後 公

猪苗代町は建久2年(1191年)、猪苗代大炊助経連により築かれた城下町が、明治22年の町村制施行により「猪苗代町」として誕生した町です。その後、昭和29年の町村合併を経て現在の「猪苗代町」となりました。

当町は福島県のほぼ中央に位置し、秀峰磐梯山と天鏡湖と呼ばれる猪苗代湖が織り成す雄大で美しい自然に囲まれ、四季折々の景観は世界に誇るものです。

また、福島県の東西を「洋~海」でつなぐ磐越自動車道が通っており、その中間地点に位置する当町は、広域的な観光や地域交流の拡大・地域活性化に大きな役割を担っています。長年の念願だった重点道の駅「道の駅猪苗代」が平成28年11月に磐梯高原猪苗代IC西側にオープンし、年間で100万人を超える県内外からの来場者を迎えました。町の地場産品のお米や野菜をはじめ多くの加工品が販売されており、猪苗代のさまざまな味を堪能していただいています。また、平成29年9月には国土交通省より、高速道路を降りてから再進入しても継続した料金となる「高速道路からの一時退出を可能とする道の駅」の実験試行箇所に追加選定され、今後は高速道路利用者の新たな休憩場所として利用者の増加を期待しています。

町の基幹産業である農業では雄大な自然を活かし、主に米・そば・アスパラガス・トマトの栽培が行われています。中でも、本町のブランド米として推奨している「いなわしろ天のつぶ」は、海外においての販路を開拓するため商談を展開しています。また、平成28年度の「第3回すし米コンテスト国際大会」において、すし米として特Aランクに入賞を果たしており、すし米として最適であることが実証されました。ぜひ、皆様にもご賞味いただければと思います。

当町は、すばらしい自然環境に加え世界の偉人「野口英世博士」の生誕の地であり、「会津藩祖・保科正之公」を祀る土津神社をはじめ、多くの名所旧跡を有するなど全国でも有数の観光地でもあります。平成28年には日本遺産として当町が関連する「会津の三十三観音」と安積開拓・安積疎水開拓事業に関する「未来を拓いた一本の水路」の2件が文化庁から認定・登録されたことは、記憶に新しい話題です。

その他、自然が織りなす気候により一年を通しさまざまなスポーツを楽しむことができます。この冬に開催された平昌冬期オリンピック・パラリンピックでは、当町ゆかりの3名の方が「フリースタイルモーグル」「ノルディック複合」「アルペンスキー」競技の日本代表選手に選ばれました。町として大変名誉なことであり、「スポーツ振興宣言の町」としてスポーツ施設の整備や町をあげて様々な大会の開催に取り組んできた成果の賜物と思っています。

さて、全国的に少子高齢化と人口減少が同時に進行するなか、当町においても少子高齢化と人口減少は深刻な問題と認識しています。平成29年4月にスタートした「第七次猪苗代町振興計画」では「ともに地域を育て、みんなが心地よく暮らせるまち猪苗代」を基本理念とし、その実現のため計画的な町づくりを進めています。

恵み豊かな素晴らしい自然との共生と先人たちのたゆまざる努力によって培い育んできた歴史・遺産を次世代へ引き継ぎながら、住民と行政の協働による「人づくり」「まちづくり」により猪苗代町の未来像の実現に向かって努力してまいります。

ぜひ、当町へ足を運んでいただき「猪苗代町」の魅力を堪能していただければ幸いです。