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日本一の福祉の町をめざして

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年7月4日

日本一の福祉の町を目指して

東京都日の出町長 橋本 聖二

現況

日の出町は、首都中心から約50㎞に位置し開発ポテンシャルの高い好条件の下に、昭和40年代初頭より都市化の波に押されると共に、スプロール化が著しく進行し、 その対策として昭和45年に本村の全域にわたり、市街化を抑制する区域、また促進する区域の線引きを定めた都市計画の決定が行われ、現在、秩序ある市街地の形成が進められております。

当然、人口も増加し昭和49年6月1日には町制を施行し、現在は行政面積28.07k㎡の約70%を森林が占める緑豊かな17,033人の職住近接の町へと発展しております。

特に公共下水道事業等のハード事業が目的を達成したことを機に、喫緊の課題として到来した人口減少問題、少子高齢化等のソフト事業に着眼し、現在、 独自に定めた7つの福祉施策の制度化を図り「日本一の福祉の町づくり」を基調に鋭意、推進しております。その主な少子高齢化対策等について掲載いたしましたので、ご批評を頂ければと思います。

少子化対策について

平成17年の合計特殊出生率が、国の1.26人に対し、我が日の出町は1人に満たない0.88人。町の存亡にかかる厳しい事態となり、 その対策として0歳から中学校卒業まで1人当たり月額1万円の町内指定店で利用できるクーポン券の交付及び医療費の無料化を実施しております。

その効果は如実に表れ、平成26年の合計特殊出生率が、国1.42人に対し、当町は1.54人まで回復しました。同時に児童数も5年後の32年には202人の増加が見込まれており、 今後は義務教育施設整備の拡充対策が喫緊の課題となっております。

高齢者対策について

日の出町に引き続き3年以上住所を有している方を対象に、病院、調剤薬局などの窓口で自己負担した保険適用内の医療費を助成する制度を行っております。

制度発足当初、病院がサロン化になるという声もありましたが、現在は払拭され病気の早期発見、早期治療によって重篤化を防ぐと同時に、 町内に4カ所ある温泉施設を備えた福祉センターで入浴を楽しみ、健康体操等によって体をつくり、第2の人生を謳歌していただいております。

なお、本制度の特徴として、本来なら高齢者人口の増加に併せ、医療費も比例して増加すべきところですが、制度発足時から増えていないのが実態です。病気の早期発見、早期治療、 早期回復を目的とした助成制度が浸透してきたものと推測しているところです。

対応する財源について

当町は、経済基盤を促す根幹的な都市施設として、圏央道日の出インターが平成14年3月に供用されたのを機に、現在、付加価値の高い土地利用として72社が立地している三吉野工業団地、 或は平成19年に進出したイオンモール日の出が地域経済の発展を促しております。この2つの土地利用が中心的な存在として恒久的な財源を確立しております。

また、日の出町は三多摩400万人都民から廃出されるゴミの最終処分場を受け入れており、その地域振興費も助成制度の糧となっております。

日本一の福祉の町を目指して

さて、「日本一の福祉の町づくり」事業に取り組む手前味噌となる一例を掲載いたしましたが、一口に福祉と申し上げても間口、奥行きが無限であると同時に、神武、岩戸景気のように山あり谷あり、 不安定な経済の動向に左右され易いのが助成制度であります。

従って今後は、さらに福祉施策の持続性を念頭に福祉の原点である、お互いに思いやり、支え合い、いたわり合う、地域社会の創造に心掛けてまいる所存です。

結びに、私は本年をもって傘寿を過ぎ「人は年の数ではない、心の持ち方である」この事を胸に、2期目の折り返しを迎えた中、目標と生きがいをもって舵を取ってまいる所存です。