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住みよいまち「しまもと」をめざして

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年3月16日

大阪府島本町長 川口 裕

 

島本町は、大阪府の北東部、京都府との府境に位置する人口約3万人の小さな町ですが、まちに愛着を持っている人が多く住み、地域力の高いまちです。

私は島本町で生まれ、そして育ち、平成17年4月からは、住民のみなさんの信託を受けて、町長として現在、3期目の町政運営を担っています。 就任当初から「島本が好きだから」という住民一人ひとりの想いをつなげ、 次の世代がまた自分たちのまちに誇りを持っていただけるよう、「ぬくもりのある手づくり感」を大切にしたまちづくりに取り組んでいるところです。

さて、昨年秋から、NHK連続テレビ小説『マッサン』の放映が開始されました。 本町にはウイスキーのふるさとであるサントリー山崎蒸溜所があり(京都府にあると誤解している方も多いのですが・・・)、 ここにゆかりのある竹鶴政孝氏や鳥井信治郎氏をモデルにした人物が登場しており、ウイスキーに情熱をかけた人生と、夫婦の絆が感動を呼び、全国的に大きな評判となっています。 日本中の、多くの方がご覧になっていることに私も大変うれしく思っているところです。本町の自慢である地下水でつくられたウイスキーは本当においしく、 昨年もイギリスのウイスキー専門誌において、「山崎シェリーカスク2013」が、世界最高のウイスキーとして評価されました。最近は、若い世代でお酒離れが進んでいる傾向にあるといわれていますが、 是非とも、若い世代の方にも、おいしいウイスキーの味わいを愉しんでいただきたいと思います。

また、本町は、大阪府という土地柄でありますが、町域の7割を山地が占めており、自然豊かな環境で、本町の特産品である「たけのこ」をはじめ、多くの農産物がつくられています。 その他にも、近隣に天王山があり、市街地からも山が近く、ハイカーの方もたくさん訪れられています。特に、春は桜、秋は紅葉の名所として知られ、 町の南東部にある三川合流地点(木津川・宇治川・桂川が合流して淀川となります)を望むこともでき、たくさんの方が見に来られるなど、私も含め、心が和むひとときを感じています。 このような、自然の豊かさを感じるたびに、この環境を守り、残していかなければならないという思いを強くします。

一方で、本町は、東海道新幹線、JR東海道本線、阪急京都線、名神高速道路の主要幹線が通っており、交通の利便性も良く、大阪・京都の中間のベッドタウンとしても発展してきました。 平成20年にはJR島本駅が開業し、また、阪急電鉄の駅も再整備されるなど、昔と比べて町の雰囲気も大きく変わりました。町制が施行された昭和15年は、住宅も少なく、人口が約6千人でしたが、 戦後、企業の進出や住宅開発が進み、現在は3万人を超え、今なお、人口減少時代といわれる中、自然が豊かで利便性も良いため、人口は増加傾向にあります。

今後も、町の発展には、定住促進や子育て支援の充実を図ることは不可欠であり、私も強く意識して取り組んでいる政策のひとつです。4月からは国の「子ども・子育て支援制度」もスタートし、 教育・保育の向上や待機児童の解消に向けて取組を進めているところです。さらに、乳幼児医療費助成制度の拡充などにも取り組んでおり、 若いファミリー世代にとって住みよいまちをめざしていきたいと考えています。また、高齢者に対しても、みんなで元気な百歳をめざす「いきいき百歳体操」「かみかみ百歳体操」で介護予防に取り組んでおり、 この体操にたくさんの方が参加されています。引き続き、このような取組を続けるとともに、高齢者やその家族に対する支援体制をより充実させるなど、やさしく住みよいまちをめざしていきたいと考えています。

町長として3期目を迎え、~みんなが安全で、安心して暮らせるまちに~という思いの下で必死にまちづくりに取り組んでいます。 今後とも、より一層、老若男女問わず、住民のみなさんが笑顔で、そして元気で暮らせるにぎわいのあるまちの実現に向けて、全力を傾注してまいります。