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「だれもがだいすきな水守の郷 しちかしゅく」

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年8月4日

宮城県七ヶ宿町長 梅津 輝雄

 

七ヶ宿町は蔵王連峰の南麓、宮城県の最南西部に位置し、福島・山形の両県と境界を接し、周囲91㎞、面積263k㎡におよぶ自然環境に恵まれた町です。 町のほぼ中央を東西に白石川が流れ、これに沿うように集落が形成されています。地域の大部分が山林ですが、自然がそのままに残っており、 青い空と四方の山々とが美しく調和しています。そして平成3年に完成した県内最大の「七ヶ宿ダム」は、 仙台市を含む県民183万人の水がめを擁する水源の町でもあります。江戸時代には、奥州と羽州を結ぶ道が「山中七ヶ宿街道」と称され、 参勤交代の往来時に7つの宿場があったことが町名の由来となっています。先人たちが積み重ねてきた歴史を愛し、恵まれた自然環境を守り、 多くの人々との交流を通したまちづくりをしております。夏には、 歴史ある七ヶ宿街道をわらじで歩くイベント「わらじで歩こう七ヶ宿」(写真参照:8月下旬開催) が開催され、県内外から多くの方が参加します。 また、冬にはスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが楽しめる高原の町で、自然環境に優れた町として「環境王国」に認定されております。

こうした七ヶ宿町の良さを活かしながら、 町民の皆様が主体となるまちづくりを進めるため、【第5次長期総合計画 「だれもがだいすきな水守の郷しちかしゅく」】を策定し、「くらす」「まもる」「まなぶ」をキーワードに物語のあるまちづくりを、 住民の皆様と共に考え、協力して行政運営に取り組んでおります。

水源の町ならではの環境保全型農業の取り組みとして、「七ヶ宿源流米」という良食味ブランド米の栽培に取り組んでおり、「米・ 食味分析鑑定コンクール国際大会」では、5年連続金賞に輝いております。この米づくりに賛同し中山間地域が果たす役割を理解した大手飲料メーカーが、 町内で稲作に取り組むなど、ダムの上流と下流、利水市町との連携も積極的に行っております。

昨年は、「FISグラススキー世界選手権大会」「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」と2つの国際大会が本町で開催され、 大変多くの方々にご協力いただき、盛会裡に終了することができました。ご協力を頂いた関係者の皆様、 そしてご来場頂いた参加者の皆様に心から感謝を申し上げます。

少子高齢化、人口減少などの多くの中山間地が抱える地域課題解決には、企業や大学など外部の方々との積極的なパートナーシップを築き、 町民が健康で元気で、そして心豊かな生活が送れる「だれもがだいすきな水守の郷しちかしゅく」を実現するため、町職員、町民の皆様と共に、 鋭意努めてまいりたいと考えております。

最後になりますが、市町村消滅などと話題となっておりますこの頃ではありますが、このような統計学には拘らず、 元気な町村づくりに皆様と共に歩んでまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

無題無題

観光キャラクター「ゆり太郎」    イベント「わらじで歩こう七ヶ宿」の様子