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首都東京のオアシスを目指し

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年10月22日

東京都町村会長 東京都奥多摩町長 河村 文夫

 

「巨樹と清流のまち」を標榜する奥多摩町は、昭和30年に小河内村・氷川町・古里村の1町2村が合併し、東京都のおよそ10分の1の行政面積225.63平方キロメートルを有する 一番大きな自治体として誕生しました。町全体の94%が森林地域で全域が秩父多摩甲斐国立公園に包含され、東京都の最高峰である雲取山(標高2,017m)を頂点として、 四方を山々に囲まれた緑豊かな自然とともに清流を水源とした、東京都民の水瓶である小河内ダム「奥多摩湖」が所在しています。

また、地上1.3m幹回り3.0m以上の巨樹が891本確認され、全国で巨樹の一番多い、東京都の最西端に位置している町でもあります。

私は平成17年4月に、「人・森林・ふれあい三重奏~森世紀ふるさとづくり奥多摩~」をキャッチフレーズとした「第4期奥多摩町長期総合計画」を住民の皆様との「協働」により 作りあげました。その基本理念として、21世紀は「森林」と「水」の世紀であり、社会や経済情勢が目まぐるしく変化し、地方分権や情報社会の進展など、私達を取り巻く環境が変わる中で、 森林や山河と語り合いながら身に着けてきた、思いやりや協働の精神など、日本人として忘れてはならない生活の礎を守っている私達の町の長所を最大限に活かし、新たな町づくりを推進し、 生活の豊かさや利便性の向上に努めてまいります。そのため、真の住民参加のまちづくりを進めることによって、自らの意思と力を結集し、誇りある奥多摩の創造を推進することとして、 基本的方向を次のとおり定めました。   
     
1.「生涯健康で楽しく豊かにささえあう町づくり」
2.「奥多摩〇ごと元気」
3.「豊かな自然に育まれるまちづくり」
4.「体験と交流のまちづくり【どうよ 山の暮らし】」
5.「自立してともに生きるまちづくり」

このことを基本として、自然豊かな町の特性を活かし、森林、渓谷、温泉、湧水や山野草など自然の地形や恵みを総合的に活用して、町民はもちろん都市に住む人達の 生活習慣病予防及び健康増進、地域活性化のため、町全体を「森林セラピー基地」に5本の森林セラピーロードとともに認定を受けました。そして平成21年4月に全国に情報発信の グランドオープンを行い、さらに旅行業法に基づく「旅行業務取扱管理者」の資格を有する職員を配置した専門組織として、平成23年4月に「一般財団法人 おくたま地域振興財団」を設立し、 町の活性化と自然豊かな首都東京のオアシス「癒しの森林づくり」を住民皆様と協働して推進しています。

本年5月に3期目の当選をさせていただきました。継続してきた「森林セラピー事業」が名実ともに多くの人に親しまれ、地域の活性化に貢献できるよう根気よく推進していきます。

人間の原点である「心」と「体」の健康回復、維持のため是非一度「癒しの森林」体験をお勧めします。