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 湯のまち 山のまち

印刷用ページを表示する 掲載日:2009年2月2日

湯のまち 山のまち

鳥取県三朝町長  吉田 秀光



私のまちを紹介する機会を与えていただき、誠にありがたいことである。

三朝町(みあさ町と呼ばれ、みささ町と呼んでいただけない。1泊して2日目の朝を迎えた。あんまりよかったので、また1泊して3日目の朝を迎えた。)

鳥取県の中央部に位置し、東に三国山(1,213メートル)、南に津黒山(1,118メートル)のふたつの分水嶺を持ち、一級河川天神川の源流を津黒山にもっているまちである。

面積233.46平方キロメートル。その90パーセントが山林であり、おいしい水を、下流域に送っている人口7,500人のまちである。

産業は、農林業と観光、そして自動車と電子関係の下請部品製造業と温泉旅館業27七軒、ラジウム含有量高温泉世界第1位を活用した2つの病院。そして、これと連携した福祉施設が三法人。これらの活発な活動が町の将来に明るい希望を持つことができるあったかいまちである。

三朝の米はうまい。大山(1,713メートル)火山系の土質で形成され、最近特に注目を集めてきた。

それは食味値が全町にわたって良好であることが調査の結果でわかり、米づくり、エコファーマーの加入者が増加していることはよろこばしい。

4保育園、3小学校、1中学校、昭和28年11月1日、旧5ヶ村が合併して、三朝町が誕生した。昭和の合併は、学校統合だったと言っても過言ではなかろう。

初代町長時代、7校の小学校を3校に、4校の中学校を1校に統合し、本町教育の100年の計として今の姿を見ているが、児童数の減少は、その時期はともかくとして、将来の更なる小学校統合を検討することにもなろうと考えている。

道路をはじめとする生活基盤の整備は、産業の振興はもとより、教育、医療、福祉の振興に欠くことのできないことであり、町発足時から一貫して推し進めてきたことである。

国道「二路線」26,359メートル、主要地方道「四路線」38,053メートル、一般県道「八路線」50,993メートル、町道「279路線」128,833メートル、林道「36路線」82,203メートル、農道18,898メートルが整備されて、住民の生活を守るとともに、観光温泉地としても極めて重要な役割を果たしている。

ここで、わが町の温泉について少し話しておきたい。今から90年前の大正5年、ラジウム含有量が高温泉で世界一だと発表され、一躍保養温泉地から観光温泉地へと発展してきた。

当時の村民の喜びは、たいへん大きなものであったことが想像できる。昨年の原油高は、自家用車での観光に大きくブレーキをかけた。そして、経済不況と追い打ちをかけられ、わが町をはじめ、全国の観光地はたいへんな時期を迎えている。

昨年11月4~5日、わが町で温泉と地域連携を軸に医療とのタイアップを目指した温泉フォーラムが開催され、地元の町長として出席した。欧州では、各国で温泉と医療のタイアップが行われ、保険の適用もされている。自然の力を活用して、国民の健康を増進していく方向にわが町も進めたいものだと考えている。北は青森から南は熊本まで、産官学多数の出席で盛会だった。今年もこのフォーラムは継続することになった。

豊かな水を育む森づくりも、初代町長時代から一貫して進めている。「子孫に美林を残そう」を合言葉にこれからも努力していきたいと考えている。山岳仏教で栄えた三徳山を、世界文化遺産へ登録する運動も、調査活動を開始して9年目に入った。鳥取県とも、より連携して、多くの方々のご指導をいただき、努力していきたいと考えている。

全てに関して、安心できる地域社会の構築に、一層の努力を自らに言い聞かせた、新年の元旦であった。