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 ふるさと「八千代」を想う

印刷用ページを表示する 掲載日:2007年4月23日

ふるさと八千代を想う

茨城県八千代町長 大久保 司


八千代町は東京から60㎞、首都圏近郊農村として有利な立地条件にあり、野菜の供給基地として位置づけられております。中でも「白菜」日本一の町として、全国にその名が知れています。農業を基幹産業として発展して参りましたが、近年、都市化の波が押し寄せ混住化の形態を成してきました。 

私の住まいから見渡す風景は、東に筑波山を望み、北に日光連山が見渡せ、もうすぐ白い梨の花が真っ盛りとなり、まさに私の理想とする「ふるさと」の風景です。都市化が進んだものの、わが町八千代にはまだまだのどかな風景がたくさん残っております。

当町では現在、2007年度を初年度とする「第四次総合計画後期基本計画」に基づき、「共生大地に人が輝き 躍動するまち 八千代」を目指して事務事業に鋭意邁進しております。地球的規模での環境問題、高度情報化社会の急激な進展、少子高齢化や国際化の進展、地方分権社会の到来など、社会環境の変化に伴い、行政においても新たな対応が求められております。

私が農業に志をいだき、就農した頃は、土地改良が推進されており、転作(水田再編対策事業)制度が始まりました。補助事業で改良された田畑を自由に作付け出来ない制度にもどかしさを感じたものでした。しかし、町長に就任して農業の奥の深さ(弱さ)を痛感しました。国・県の施策に頼らなければ腰の強い農業は成り立たないのが現実なのです。農を愛する者として、町を支えていく各種の制度に取り組んで参りました。

都会と農村の交流を深めるために、平成15年度に完成したクラインガルテン(滞在型市民農園)には、都会の喧騒から逃れ、入居した人たちで活気に満ちております。ラウベ(小屋)が整備された農園では、野菜をつくり、農村生活を楽しむ人たちの賑わいのある声が聞こえ、近隣の農家の人たちとの収穫祭やふるさと公社主催のイベント等に参加しています。クラインガルテンの隣には、「八千代グリーンビレッジ」があります。ここは平地林を生かした農村公園で、キャンプ場やバーベキュー広場、農産物加工施設などが整備されています。なお、農協とタイアップしたバスツアーなどが企画され、メロン狩りを楽しんだり農協集荷所で買物をしたりとなかなか好評です。町の農産物を都会にピーアールし、一層の販売経路の拡大を目指しております。

このほど、農地や水などの資源の保全とその質の向上を図る新たな対策として、「農地・水・環境保全向上対策」を導入し、新しい形の地域づくりに取り組みたいと考え、地元の集落に参加を呼びかけました。農家だけではなく、子ども会や老人会そして行政区をまとめる自治会役員の皆さんと協力しあい、地域総出で、農村環境を改善する取り組みをしていきます。具体的に実施する役割は、畦畔の草刈や水路の泥上げ、農道沿いの植栽や清掃活動などを行います。対価として、地域活動組織に管理運営に要する経費が交付されます。

子どもの頃の遠いふるさとの記憶は、めだかが泳ぎ、蛍が飛び交う小川、菜の花やれんげの咲く野山で遊んだ自分です。以前にも増して農業農村が活性化し、コミュニティの更なる醸成を図るために、私は地域の皆さんに理解していただけるよう足を運び、農業施策の円滑な遂行と共に、次代の人たちに豊かなふるさとを残していきたいと考えております。

今後も八千代町をこよなく愛する人たちのために、農業農村を活性化させ、ふるさとへの想い入れを大切にし、ふれあいのまちづくりに精励したいと考えております。