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 私の健康法

印刷用ページを表示する 掲載日:2006年10月23日

私の健康法

鹿児島県中種子町長 川下 三業


私の健康法などと大それた題名をつけているが、やっていることは大したことはない。世間流行のウォーキングである。私の住んでいるのは昔は鉄砲の伝来地・最近では「ロケットの打ち上げ基地」で有名な種子島である。その種子島の中央にある町が中種子町だ。

早朝のしじまの中で私はウォーキングシューズにはきかえる。タオルをねじり鉢巻きにして今朝も5キロのウォーキングに出かける。しばらくすると慣れ親しんだ風景が広がり、鳥のさえずりとひぐらしの「かなかな」と鳴く声がかまびすしい。吹く風がいかにも爽やかで肌にここちよい。私の日課の一つである朝のウォーキングのひとこまだ。ウォーキングを始めてから、今年で12年になる。今では楽しくて仕方ない。

12年前の私は金融機関のサラリーマンだった。心はともかくとして体の方は極めて不健康そのものだった。たばこは一日に二箱はかるいもので、酒の席ではあと一箱を必要とした。不規則で偏った食事と、運動不足の体は、ぶくぶくと太り、悪玉コレステロールと中性脂肪が支配する体になっていた。血行が悪くなった血管は肩凝り、首凝りを助長し、ストレスは増え、階段を登ると心臓はドクドクと脈打つ始末。衣服にはたばこの匂いがしみこみ車はたばこ臭いことこの上ない。年二回の職場の健康診断では、検査のたびに上昇する数値を見た先生から厳しいお叱りの一発、「川下さん、このまま何ら改める事なくいると、10年後は確実に脳梗塞、心臓病、ガン、糖尿病のいずれかの病気になること必定です。そのつもりでいて!」との言葉をいただいた。「先生、薬飲んで何とかなりませんか」「川下さん、あなた今まで楽しらくてきたんでしょ。だからそんなに太って!薬、そんなものありません。たとえあっても私が出させません」「先生それは困ります。私も死にたくありません」「川下さん、あなた運動不足です。だから私のすすめるウォーキングをしたら」「先生、夕方や夜は仕事や付き合いがあってとてもとても」。「朝です。朝だったら付き合いは無いでしょ。朝のすがすがしい空気を吸うと、心も体もリフレッシュするからいいよ」「うーん、よし、やるか」。 

若い頃、早朝野球チームに加入していたので早起きには慣れていた。だから起きるには苦労しなかった。夏の頃は明けるのが早いので5時頃、冬は6時でもまだ暗いが仕事の都合もあるので、6時20分頃出発する。ウォーキングの効果はすぐ現われた。1か月ぐらいしたらあれほどひどい肩こり、首こりがしなくなった。憂うつになるぐらいの肩こりだったがピタリと治った。目やにが時々出ていたがこれも治った。(これはたばこをやめた事もあると思う)。3カ月経過後の健康診断ではコレステロール数値が100も下がり中性脂肪も激減していた。体重も4㎏下がった。何より動きやすくなっていた。また早く歩くことが習慣化され職場でも、家庭でも行動的になったと思っている。更に朝のウォーキングは何よりも爽やかだから精神的にも非常に良い。妻が作ってくれる朝食もありきたりの食材であるが、おいしく食べている。まさに生きていることを毎朝、体験していると言っても過言ではない。

ウォーキングを始めてから歩くことが楽しみになったが、別に一点精神的に大きな変化があった。それは健康に関する意識の変化である。以前は健康に関することは皆無に等しかった。健康はいつでも保てると思っていたのだったが最近では、健康とは与えられるものではなくつかむものだ!と思うようになった。だから私は雨の日は傘をさしながら、また冬の寒い日も胸をはって楽しく歩いている。