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心の健康

印刷用ページを表示する 掲載日:2005年4月4日

埼玉県三芳町長  林 孝次

  
我が三芳町は、首都圏30キロに位置し、埼玉県入間郡の南部・武蔵野台地の東北部に位置する。
西から東へとゆるやかな勾配を持つおおむね平坦な地形である。遠方よりお出でになる方には、関越自動車道の三芳パーキングエリアのある場所を思い浮かべていただければおおよその地理は解っていただけると思う。
かつて一部地域に田圃はあったものの近世、近代とも畑作中心の純農村として歩んできた。しかし首都圏30キロという立地条件から特に昭和30年以降、各種企業の進出と宅地開発により急速に都市化の様相を呈してきた。
私が町長に就任した平成3年頃は豊かな自然と調和のとれた田園都市づくり構想のもとに農業の育成に重点をおいていた。また自然保護や景観維持にも努めた。
早くから町の方針として、人口を増やす政策より優良企業を誘致しようと区画整理事業を推進し、工業用地を確保して多くの企業を招き入れた。これにより流通倉庫、工場が立ち並ぶ農・工・商の調和のとれた町となってきた。これも先代、先輩諸兄のご努力の賜と感謝している。国からの地方交付税を受けない、いわゆる不交付団体を堅持しているのもそうした所以だろうと思う。
本年、平成17年度は『ひと・みどり・ぬくもりのまち』を標榜した第三次総合振興計画の目標年次に当たる。おおよそ予定通り事業も推進でき満足している。
私は常々町づくりは人づくりと思っている。学社一体となって生涯学習にも力を注ぎ、この町に住んで良かった!と言える様な素晴らしい町にしたいと願っている。しかしこれには住民の協力が一番必要不可欠であり、町民の視線に立って何よりも聞く耳を持つ事だと思っている。
わが町は昭和の大合併のとき単独で歩むことを決め、平成の大合併構想でも住民投票の結果、当面は独立独歩の道を歩むことになった。幸いなことに財政カについては基盤がしっかりしていて、経済の低迷とは言え、本年度の当初予算べースでは、町民税は20%~30%の延びが見込め、歳入にしめる税収割合は70%近い数字になっている。
基盤整備の面では下水道事業が特定環境保全公共下水道事業も含め、ほぼ終了している。また、住民のライフラインとして重要な水道事業も耐震化対策事業として進めてきた本管の整備についても石綿管から鋳鉄管への布設替えも本年をもって終了する。また、いわゆる箱物については役場庁舎、文化会館建設を進めてきたが、現在は体育館が建設中である。住民の要求は多様で特に近年は色々と云いたい事を云うが、私はあまり気にしないことにしている。
心の健康こそが大切と考えることからカラオケやゴルフを嗜む。ゴルフはラウンドを重ねるうちに真に自分との闘いであると考えるようになり、自分が納得しない限り承知しなくなった。しかしスコアーアップは別である。
先日、友人の勧めでCDを吹き込む事にした。歌は難しいものでお酒を飲んで歌うのとは違って、スタジオで吹き込んだ自分の歌を聴いてこんな筈では!となかなか納得できなかった。恥ずかしながらその『心』と題した詩の一節をご披露申し上げると、
天の恵みを大地で受けて
人は努力で徳をつむ
尊ぶ心愛する心
人は互いに心と心
思い捧げる時がある…
人間日々の暮らしの中で大切なのは心の持ち方である。私は常に職員にも「生かされて」と云う感謝の心を持って職務に精励して欲しいと訓辞をする。今は、私の座右の銘でもある『真実一路』をモットーに町政の発展のため精一杯努力している。それが喜びにつながり正直に生きる道筋だと信じている。そして何より大切なことは健康である。健康は無限の財産である。心から健康の有り難きを感謝する昨今である。