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 河合を想う

印刷用ページを表示する 掲載日:2005年2月28日

河合を想う

奈良県河合町長 岡井 康徳


河合町は、奈良県の北西部に位置し、大和川に主要河川が合流する地であることが町名の由来とされ、古くより大和川の舟運の発達とともに、文化の結節地域として栄えた地域であります。昭和40年代中頃より大規模な住宅開発が進み、西名阪自動車道の法隆寺インターと主要ターミナル駅であるJR王寺駅に接続する私鉄の3駅が位置する本町は大阪都市圏へのアクセスに恵まれ、人口約2万人の町となっています。現在は昔ながらの田園風景や町並み、丘陵部分の「緑」、そして整然とした市街化区域がバランスよく存在しています。

少し前に「県民性」をテーマにした本が話題になりましたが、河合町民は、豊かな自然に恵まれてきたからでしょうか、おおらかで、人間関係は親密で情が深い、そんな暖かい性格の人がたくさんいます。

例に漏れず、私も河合の人間です。短気、直情、感動屋、うそをつけないときています。これは、周りの人々が私の性格を分析して異口同音に言うことで、少々、不器用に聞こえるかもしれませんが、自分では河合町民らしくていいかなと思っています。

さて、「ガキ大将」という言葉が私のためにあるような、そんな少年期を過ごした私は、野球というスポーツに出会いました。先天的な性格は別として、私の人生哲学には、野球というスポーツから学んだ多くのことが根底になっていると思います。

野球というスポーツの基本は「チームワーク」です。私は平成3年4月に初当選させていただきましたが、約14年間大過なくこられたのは、この経験によるところが大きいと思っています。町政は一人だけの力でできるものではなく、住民、職員など色々なチームワークがあってこそだと思うからです。

私は町政を行う上で、「河合」の特徴を生かすため「水辺の里」と「都市機能を持った田舎」という大きなテーマを持っています。少し施設の紹介をさせていただくと、住宅地の中に、大きなため池のある公園が3箇所あります。「水のネットワーク」をテーマに整備したこの公園は、住民のみなさんが集い、やすらぎ、ともに憩うやさしい広場となっています。その昔のように町には清流と戯れる子供があふれる、そんな町であって欲しいという理想を持っています。

また、河合町には「豆山の郷」という総合福祉会館があります。河合の「家」をコンセプトとして建設したこの施設は、福祉という限定的な使用方法ではなく、すべての世代が集い、楽しみ、そして交流できる施設です。おかげさまで利用者は年々増加し続けております。昨年は、隣接して県立馬見丘陵公園へ続く緑道(散策道)が完成しました。町の玄関口である近鉄池部駅から「豆山の郷」、「緑道」、そして「県立馬見丘陵公園」が調和し、「河合のにわ」としてその存在価値を示しています。

さて、最近は日本全国で本当に痛ましい事件や災害が起こっています。これらの問題を解決する為には、物やお金も必要ですが、一番大切なのは人の心の中ではないでしょうか。「都市機能を持った田舎」とは、生活するには自然に恵まれ、便利で住みやすい。しかし、人々は昔の田舎のように温かくて、地域の結びつきが深いということです。まさに情の深い「河合」そのものです。都市機能が整い生活が便利になると、人と接しなくても、地域とのつながりがなくなっても困らないと錯覚しがちです。しかし、そうではありません。挨拶をする、近所の人と心の触れ合いをして地域が家族同然になることが、安全・防災に大きな効果をあげると思うのです。子どもの教育をとっても、近所の人々の「早く帰りなさいよ」「おかえり」という声かけが、自分が社会に生きているということを知るきっかけとなり、社会性を育むための大きな要因になります。幸いにも河合町には、その「田舎」の部分がまだまだ存在しています。この河合のいいところを消すことなく、住民の皆さんと昔以上にあたたかい「田舎」を作っていきたいと思っています。近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さい。