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 町を想う

印刷用ページを表示する 掲載日:2003年2月10日

埼玉県児玉町長 小柏儀一

人口約2万2千人、埼玉県の西北端に位置し、町の面積の約4割が山林を占める、緑濃いそして池沼等の多い自然が豊な町であります。

この町の行政に関ったのが、昭和25年の4月であります。町村合併前の旧秋平村役場に奉職以来、児玉町職員として昭和61年の3月まで36年間勤務いたし、休む間もなく昭和62年の4月に児玉町長に就任し、現在4期16年目を迎えている。そして現在73歳であります。52年間の人生を町の行政に携わることとなる訳であり、現在もなお、心身ともにいたって健康であり、公務に励む毎日であります。

私の住居も山懐の農村集落でありまして、周囲には田園が広がっており、色々な農作物が作付けされております。特に野菜の生産は盛んであり、「児玉ナス」は知られていまして、私もときたまの公務の無い日でも野菜づくりの農家を訪ねたり、いろいろな生産研究のお話などを聞いたりいたし、多くの情報を提供していただいておりますが、土に親しみ作物の手入れ等は、健康法でもありますし、ストレス解消法ともなっている等の話を聞いて、さもあらんとうなずかされております。

さて、その児玉町でありますが、瓦製造が盛んであったことから、「甍のある風景、セピア色のまち」として、町勢要覧に紹介いたしました。裏通りに少し入れば、板塀のある風景が広がり、とてものどかな風情を醸しています。また、町の高所から眺めれば、「甍」の風景が広がりこれもまた、ビルの林立する街の風景よりのどかさ、やすらぎを感じることができます。さらに、池沼が多く山間の農地の用水池として使用されているものが多いわけですが、それぞれの池沼がそれぞれの風景を醸し出して、これを眺めているだけでもやすらぎを感じるものであります。これからも、このような風景を大切にしてまいりたいと想っています。

旅行好きなある旅人が、児玉町を訪れたときの話が、なにかの本に紹介されたことがありました。それは、児玉町を「なにもない町」ということで、旅人である著者の感想が紹介されたものです。しかして、その中身は「そのくらいゆったりとできる町」として感じたものだと言うことでした。時間の流れがゆったりと感じられる、落ち着いた町ということだと想います。

さて、このような自然豊な児玉町について「住み良い安心して暮らせる街づくり」のために生活道路の整備等、生活環境の整備を重点的に事業を実施してまいりました。さらに、ゆとりある文化創造のため、総合文化会館を平成8年に建設し、現在は平成14年4月にスタートしました「第4次児玉町総合計画」に基づき、総合公園整備事業(総合体育館含む)、こだまふるさとの森公園に隣接した自然林の中の総合運動公園整備事業、児玉南土地区画整理事業、全町上水道普及のための第7次水道拡張事業、生活幹線道路の整備、・福祉健康増進事業、産業振興事業、教育の振興充実などの施策をもって、「人が元気、暮らしが元気、未来が広がる都市(まち)こだま」をめざして積極的に展開しております。

合併の流れが進む中で、住んでみて初めてわかるその町の良さ、そんなまちづくりをめざしてふるさとこだまのために全力投球をいたしたいと想っています。