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人と自然が響きあいともに輝く住みよいまち

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年2月5日

茨城県城里町長 上遠野 修氏茨城県城里町長 上遠野 修
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 城里町は、総面積161.80km²、人口17,253人の茨城県の北西部に位置する町です。平成17年2月に旧常北町、旧桂村、旧七会村が合併して誕生しました。町の東部を流れる那珂川沿いに平坦な土地が広がり、川に並行する国道123号沿いに多くの住民が暮らしています。中西部には八溝山系の標高200m前後の山が連なり、町の総面積の約6割を森林が占めています。年間平均気温は13.4度で、東京に比べると2~3度低いですが、降雪は年に数回程度で、比較的過ごしやすい気候です。

​ 町内には、「御前山県立自然公園」があり、その一角の御前山と那珂川の織りなす光景は、京都の嵐山に似ていることから、「関東の嵐山」として親しまれています。また、町内を流れる那珂川、藤井川流域では古くから、米や野菜のほか、奥久慈茶や猿島茶と並ぶ茨城三大銘茶の1つである古内茶などの栽培が盛んで、町の特産品になっています。さらに、町内には山間地の大自然を活用した野外活動センター「ふれあいの里」や、露天風呂や温水プールを完備した健康増進施設「ホロルの湯」などがあり、四季を通じて県内外から多くの方にご利用いただいております。

 廃校を利活用した「アツマーレ」は、日本初となる行政機関とプロサッカーチームの複合施設です。地域住民の活動やサッカー選手等との交流拠点として盛り上がりを見せているほか、先進事例として全国からの視察も多く受け入れるなど、町が誇る有名スポットです。また、国指定重要文化財の薬師寺薬師如来座像と両脇侍像や、平重盛公墳墓で知られる小松寺の浮彫如意輪観音像等の文化財、飛騨や能代に並ぶ日本三大春慶「粟野春慶塗」、伝統にアーティスティックな要素を採り入れた「桂の雛人形」などの伝統工芸が有名です。古くから続く自然との調和が生んだ奇跡「レッドポアロー」は、首都圏でも根強い人気を誇る一品で、町内外の方々に好評を得ています。

 令和2年に新型コロナウイルス感染症が日本で初めて確認されて以来、約3年にわたり感染症対策に翻弄されてきましたが、本町においては、未就学児の転入超過が続いており、出生数よりも小学校入学数が多い状態が続いていることや、下水道が整備された市街地において住宅着工が増加傾向にあるなど、一部に明るい兆しがあります。これらは、給食費の無償化などの子育て支援や、土地購入や住宅建築に対する補助などの定住支援策が一定の効果を発揮したものと理解しております。

 現在、本町としての一大事業である関東道の駅第1号「道の駅かつら」建て替え事業に邁進しているところであります。直売所出荷生産者の高齢化等の課題解決を目指すとともに、御前山や那珂川の恵みを活かした「道の駅かつら」だから味わえる、体験できるといった魅力を再発見して、交流人口の拡大、新たな魅力づくり等が期待できる、地域と観光の賑わいの場となる拠点づくりを目指してまいります。

 今後とも町民との対話、町民との協働を図りながら、町の将来像である「人と自然が響きあい ともに輝く住みよいまち」づくりの実現に向け、全力で取り組んでまいります。​