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四季の彩りと『「高座」のこころ。』で住みよさ満喫

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年4月5日

木村俊雄町長神奈川県寒川町長​​ 木村 俊雄​​

この記事を皆さんが読まれる頃は、各自治体において、新型コロナウイルス感染症の収束に向け、ワクチン接種の実施に際してのさまざまな課題に取り組まれ、それぞれの基礎自治体としての役割を果たすべくご奮闘されていることと思います。

さて、今回の随想にあたり私といたしましては、寒川町の特徴や地方行政への取組への所感を述べたいと思います。

我が町は、神奈川県の中央部を流れる相模川の河口から上流約6㎞の左岸に位置し、町域面積は13・42㎢で東西2・9㎞、南北5・5㎞と南北に長く、首都圏から50㎞・横浜から30㎞圏内にあり、人口は現在も微増を続けており、2021年1月現在、48、632人となっております。

そのような中で交通インフラとしては、町内にJR相模線の駅が3駅、首都圏中央連絡自動車道(さがみ縦貫道路)インターチェンジが2箇所設置されており、公共交通の利便性に恵まれていることに加え、現在は東海道新幹線新駅誘致地区としても取組を進めています。こうした多くの交通結節点を抱える高いポテンシャルを背景としながらも、豊かな自然環境の中で野菜や花卉などの都市型農業も盛んであることから、利便性と自然環境が調和する魅力ある本町のまちづくりに期待が寄せられているところです。

【選ばれるまちとは】

一方で本町は、周囲を知名度の高い市に囲まれ、居住地として選択されるための認知度不足解消が喫緊の課題となっています。この課題を解決し人口減少社会の中でも生産年齢人口を中心とした人口を確保し発展できる町にするため、積極的な情報発信によって移住・定住を促進し、「選ばれるまち」になることを目指して、本町の地方創生の旗印として平成30年2月にブランドスローガン『「高座」のこころ。』を設定しました。

このブランド創出による認知度向上は、町外の方から本町を居住地として選択していただくための重要な取組であり、現在、職員が一丸となって本町を知っていただくためのさまざまな情報の発信に努めているところです。

さらに、最も重要な課題として捉えていることが「転出抑制・防止」といった視点です。この課題を解決するには、現在町内に居住されている町民の皆さんの満足度をいかに維持向上させるかがポイントとなります。

【総合計画のポイント】

そこで、本年4月からスタートする新総合計画の策定にあたっては、町民参加のワークショップや行政マーケティングを取り入れ、町民生活に直結する施策を確実に実施する内容とし、町の将来像を『つながる力で 新化するまち』と定めました。「つながる力」とは、町民同士、町民と行政、町内と町外などさまざまなつながりにより、新たな考え方や手法を取り入れ、地域課題に対処することであり、「新化するまち」とは、チャレンジ精神に溢れ、前向きで成長できる状態を理想の状態と考え、さまざまな社会環境の変化の中にあっても新しく生み出しながら進んでいくことを意味しており、「新化」を町独自の言葉として用いています。

【真の地域づくりとは】

地域が多様な魅力的存在にならない限り、取り巻く競争圧力もはねのけることはできないのではないでしょうか。コンパクトな町域でありながらも、交通インフラや企業の集積など高いポテンシャルを有する寒川町といえども、さらなる地域の魅力(地域力)アップが必要です。要素としては、構想力・実行力・発信力プラス連携力の4つを地域力の中心に据える。これらの4つの要素が単なる「足し算」ではなく、お互いに「かけ算」となるべき認識が重要と考えます。町民の皆さんとの協働によるまちづくりを推進し、コロナ禍においても前向きに新しい時代に対応することで「住んでいて良かった、住み続けたい」と言われるよう、私の座右の銘としている「着眼大局、着手小局」で取り組んでまいります。