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子育て支援と健康寿命の延伸をまちづくりの中心に

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年9月8日

山形県三川町長 阿部 誠

三川町は、山形県の北西部に位置し、鶴岡市と酒田市、庄内町に隣接しています。町域は33.21k㎡、町内を赤川・藤島川・大山川の「三川(さんせん)」が流れ、町名の由来にもなっています。 また、町全体が平坦で山がないため、県内で唯一「なだれ注意報」が発令されない自治体です。

本町は、国道7号三川バイパスをはじめとする国県道が縦横断し、庄内空港や日本海東北自動車道までのアクセスも容易であることから交通の要衝地となっています。

この恵まれた立地条件により、山形県の出先機関である庄内総合支庁や県工業技術センター、県消防学校などの行政機関や、庄内青果物地方卸売市場をはじめとする物流・経済機能が集積し、 さらに、平成13年度以降、本町西部地区において、東北地方最大級の規模を誇る商業施設がオープンしたことから、雇用の創出や経済基盤の確立、交流人口の増加につながっています。

本町は、昭和30年に東田川郡横山村・押切村、西田川郡東郷村が合併し、東田川郡三川村が誕生し、昭和43年の町制施行により三川町となりました。昭和30年当時の人口は1万751人でしたが、 平成26年4月現在、7598人となり、本町にも人口減少・少子高齢化の波が押し寄せています。

このようななか、本町では平成23年度から「第3次三川町総合計画」をスタートさせ、「みんなで創り育む『いのち、自然、豊かさ』人輝くまちみかわ」をまちの将来像として、 まちづくりを進めています。

私が最優先課題として取り組んできたのは、子育て支援であります。出産祝金の支給、幼稚園基本保育料の無料化、 0歳から中学生までの医療費の自己負担分を全額助成するなど、「子育てするなら三川町」とアピールできる施策を揃えています。

さらに、民間及び土地開発公社による住宅開発が進められているなかで、住宅の新築工事の費用を一部助成し、定住につながる取り組みも行い、子育て支援と定住促進を両輪として、 少子化対策を進めています。

今後、ますます進行していく高齢者対策については、幸いにも本町は県下で健康寿命が長い方に位置し、また医療費負担も低い状況にあることから、 さらなる健康寿命の延伸と高齢者の社会参加が重要と捉えています。

高齢期における医療・介護予防においても、町の福祉関連事業と社会福祉協議会の地域福祉事業との連携を図り、特に、働き盛りの方々の健康管理と、ロコモティブシンドローム対策に、 きめ細かなメニューを提供し予防に努めています。

また、高齢者のひきこもり防止として、高齢者同士や地域の方々と運動教室や茶話会を行う「サロン」を集落の公民館で開催していただいています。

このようなことから、いわゆる「団塊の世代」が65歳に到達する2015年と、後期高齢者となる2025年の超高齢社会を見据えた、次期「高齢者保健福祉計画」「介護保険事業計画」の策定を進めています。

この分野は、すぐに結果が伴うものではありませんが、団塊の世代に続く年代である私への自戒の意味も込めて、個人でできることを継続的に取り組んでいくことが大切だと考えています。

私自身も気を付けていることですが、町民とのコミュニケーションを大切にするように、常日頃から職員に求めています。人口8千人を切る小さな町であるメリットを生かし、 町民と顔を合わせる機会を大切にしながら、今後とも町民福祉の向上を第一に、ニーズを的確に捉え、スピード感を持って課題解決に取り組んでまいります。