農山漁村地域における農林水産業と商工業の均衡ある発展および雇用の確保に資するため、地域産業の育成ならびに企業誘致の推進をはかる必要がある。
よって、国は次の事項を実現されたい。
1.工業等の導入促進と地域産業の育成
(1)多様な就業機会の確保を積極的に推進するため、産業再配置に対する各種施策の充実をはかるとともに、むらおこし事業等の拡充により地域のもつ資源や技術を活用した新たな産業の創出や起業家支援をはかること。
(2)農村地域工業等導入促進法に基づく第8次農村地域工業等導入基本方針の策定に当たっては、農村地域の実情を十分考慮し、実効性のあるものとすること。また、我が国の産業構造の変化の見通しを踏まえ、対象事業の拡大をはかること。
(3)地域の伝統的工芸品産業における技術の継承、意匠の開発をはかるとともに、製作や販売の場の提供などに対し、積極的な支援を行うこと。
2.地元商工業対策の強化
(1)地元中小小売店の振興をはかるとともに、空洞化が深刻化している町村の中心市街地を活性化させるため、商業基盤設備や商業施設の整備等の対策を拡充すること。
また、地元商工業の振興をはかるため、IT情報通信技術)の的確な活用を通じて経営革新に取り組む中小企業に対する支援を拡充するとともに、創業支援、新商品開発等の施策を強化すること。
(2)中小企業の資金需要に円滑に対応できるよう政府系中小企業金融機関については、貸付規模の確保と貸付条件の改善をはかること。
また、資金繰りが悪化している中小企業の資金調達の円滑化をはかるため、中小企業の信用補完制度を拡充強化すること。