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菅民主党代表あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2003年2月25日

菅民主党代表あいさつの写真

 野党を代表して民主党代表である私から国土面積の7割、人口の2割を占める町村の自治確立のため総決起大会にお集まりの皆さんに連帯の気持ちを込めてごあいさつさせていただきます。
 先日、ある山形の町をお尋ねしました。米沢牛の産地でもあり、また米どころであり、大変果物の美味しい地域でありました。まさに町や村から日本の国民が食べている食糧が多く供給されています。
 また昨年、熊本県の山奥の村を訪ねました。川辺川上流で大変な山あい村ですが、その山が多くのきれいな水を涵養していることを本当に実感しました。そういった意味で町と村が果たしている役割は単に経済的にカウントされるものを超えて、まさに日本国民の、日本の自然を守っていくという役割を大きく果たされており、このことを改めて皆さんに敬意をもって御礼申し上げたいと思います。
 私たち民主党は平成15年度の民主党としての予算案を組み、提案いたしました。その中で、これまでこの公民館には何百万、この橋には何千万といったヒモつきの補助金を15兆円カットし、そのかわり同じ額を一括の大括りの交付金として自治体に移していくという考え方を提案しました。民主党として政権を獲得した時にはその一括交付金もやめて、権限や仕事と同時に財源そのものを移したい、現在3分の1程度の自主財源を少なくとも2分の1に、将来は3分の2以上にするという考え方を基本としていることをぜひご理解いただきたいと思います。
 今日本は本当に行き詰まっておりますが、この行き詰まりを打開するためにはまさに国の形を変えていかなければならないと思います。私の言葉で言えば、「江戸時代のルネッサンス」です。江戸時代を考えてみますと、徳川政権時代には外交、防衛、大規模な災害対策以外の全てのこと、税金や教育などあらゆることを全国3百諸藩と言われた藩がやっていたわけであります。21世紀の日本においても、国の仕事は外交・防衛、福祉・都市計画の基準づくりだけとし、その他実際の仕事は財源も含め自治体に移していくべきです。その大きな役割を町や村の皆さんにも担っていただくというこの大改革をやらなくては日本の行き詰まりは打開できないと考えています。
 現在、強制的な形での合併が促進されていますが、私たち民主党は、やはりその町や村に住んでいる住民の気持ちを大事にして、その中から合併の是非を決めていくことが必要だという立場で皆さんと連帯して頑張っていくことを申し上げまして、ごあいさつに代えさせていただきます。

平成15年2月25日

民主党代表 菅直人