全国町村長大会を開催

印刷用ページを表示する　掲載日：2015年11月18日更新

全国町村長大会

　全国町村長大会は、11月18日、正午から東京・渋谷のNHKホールで全国928の町村長、都道府県町村会関係者及び来賓の萩生田光一内閣官房副長官、大島理森衆議院議長、山崎正昭参議院議長、高市早苗総務大臣、石破茂地方創生担当大臣、谷垣禎一自由民主党幹事長、飯田德昭全国町村議会議長会長など、約1,300名が出席して開催されました。

　大会は棚野孝夫副会長（北海道白糠町長）の司会で進められ、はじめに藤原忠彦全国町村会長（長野県川上村長）が挨拶に立ち、「安倍内閣が進めている地方創生を日本創生につなげていけるよう、全力で取り組んでいく。また、大筋合意したＴＰＰ協定が、中山間地域の農業に深刻な打撃を与えるのではないかと懸念しており、最重要の問題として今後も対応していく。誇りある地域づくりのために、困難な課題に積極果敢に取り組んでいこう」と参加者に訴えました。

　この後、来賓挨拶に移り、内閣総理大臣代理の萩生田光一内閣官房副長官が「町村と緊密に連携し、元気で豊かな地方創生をさらに進め、誰もが将来活躍できる社会の実現を目指す。町村長の皆様には、豊かで活力ある地域社会を創り上げるため、遺憾なく力を発揮されることを期待するとともに、国の諸施策へのご協力を改めてお願いする」と挨拶。引き続き、大島理森衆議院議長、山崎正昭参議院議長、高市早苗総務大臣、石破茂地方創生担当大臣、谷垣禎一自由民主党幹事長、飯田德昭全国町村議会議長会会長がそれぞれ挨拶しました。

　ここで町村へのメッセージをいただくため、山口俊一町村の振興を考える会会長が登壇、「町村の疲弊に歯止めがかからない状況の中で有志が集い『町村の振興を考える会』を結成した。地方創生の実現やＴＰＰ対策のために、議連としても党としても、町村の財源確保のため取り組んでいく。町村長の皆さんにおかれては、地域の発展のため、ますますご活躍されたい」と参集した町村長を激励しました。

　なお本大会に臨席した衆議院議員及び参議院議員は、202名（代理を含む）であり、本人出席を紹介しました。

　この後、大会議長に更谷慈禧副会長（奈良県十津川村長）を選出し、議事に入った。議案については、大会運営委員会で決定した町村行財政をめぐる諸問題解決に向けた9項目の決議案を上程、政務調査会の各委員会委員長が提案理由を説明しました。はじめに「地方創生を強力に推進すること」など４項目を久野時男行政委員長（愛知県飛島村長）が、続いて「『まち・ひと・しごと創生事業費』を拡充するとともに、歳出特別枠及び別枠加算を堅持し、地方交付税等の一般財源の総額を確保すること」など3項目を河島建一財政委員長（岡山県久米南町長）が、「田園回帰の環境を充実させるとともに、農山漁村の振興をはかること」など２項目を民部田幾夫経済農林委員長（岩手県岩手町長）が、それぞれ決議案の趣旨を説明、原案どおり決定しました。

　次にＴＰＰ協定に関する特別決議案を上程し、一瀬政太副会長（長崎県波佐見町長）が提案理由を説明し、満場一致で決議されました。さらに33項目の大会要望も一括採択されました。これらの決議、特別決議及び要望事項を実現するための実行運動方法については、地元選出国会議員、政府要路に対して、適宜有効な方法で行うことを決定し、13時45分に閉会しました。

　大会終了後の記者会見で、藤原会長は、「町村を取り巻く環境は依然として厳しいが、本日の大会で活力ある地域づくりに向けて一致協力して頑張っていくことを確認できた。今後とも町村相互の連携を強固にして、困難な課題に取り組んでいきたい」と述べるとともに、報道関係者の理解と協力を求めました。