会議では、冒頭山本文男 会長(福岡県)から挨拶があり、その後議事に入りました。 議事では、はじめに「自由民主党政権公約に対する意見(案)」「民主党マニフェストに対する意見(案)」について、藤原忠彦 行政部会長(長野県)、魚津龍一 財政部会長(富山県)、白石勝也 経済農林部会長(愛媛県)から内容をそれぞれ説明、満場一致で原案の通り決定しました。
また、会場から「各都道府県の自民党、民主党の県連にも要請すべき」「全国町村議会議長会とも連携をとりつつ、行動していくことが必要」との意見があり、これらについて取り組んでいく方向で賛同を得ました。その後、予定している要請活動の方法について、事務局からの説明が了承され臨時総会を閉会しました。
臨時総会終了後、都道府県町村会長が民主党に対し、要請活動を展開。福山哲郎 民主党政策調査会長代理、尾立源幸 同政策調査会副会長に対し、山本会長は、①これ以上の合併の強制、誘導はやめること、②道州制はやめること、③町村に対する財政支援をすること、④農林水産政策を充実すること、⑤町村にとって望ましい新たな過疎法を制定すること、⑥後期高齢者医療制度を維持すること-等を要請しました。
これらの要請について、民主党側からは、①地域を元気にすることが大きな目的であり、強制合併は行わない、②基礎自治体を重視する。このため、ひも付き補助金を一括交付金化して、それぞれの基礎自治体に自由になる財源を配分する、③農林漁業の振興は最重要課題のひとつ。日米自由貿易協定によって農林漁業に打撃を与えないよう、交渉の段階で必要な対応を図っていく、④後期高齢者医療制度について は廃止を含めてより良い制度となるよう改革していく、⑤新たな過疎対策法については党内で議論しているが、市町村とも協議を重ねて対応していく-等の回答がありました。
引き続き臨時総会参加者全員が自由民主党に移動。谷川秀善 自民党参議院幹事長、佐藤昭郎 同参議院副幹事長、小泉昭男 同参議院副幹事長に対し、山本会長から①道州制を導入することの意義がわからないため、止めるべきであるい、②財政状況が厳しい町村には、一定の支援を国が講じるべきである、③私たちの豊かな暮らしを実現するために、農林水産業を充実させる施策を講じてもらいたい、-等を要請しました。
これに対し、自民党側は、①地方分権が進まない理由は、国と地方の財源配分の問題である。基礎自治体である市町村に財源を移さなくてはならない、②道州制は今すぐやるというわけではない、10年かけて市町村の基礎がしっかりしてからの導入を考えている、③21年度補正予算について、日本全体の経済が苦しい中で地域の活性化に対する財源の手当は、国債を発行してでもやるべきと考えている、④社会保障については、消費税を含めた税制の抜本改革を行う必要がある、-と回答。自民党一丸となって町村の要望を形にするよう尽力したいと述べました。
またこの後、山本文男会長(福岡県)、川田弘二副会長(茨城県)、汐見明男副会長(京都府)、古木哲夫副会長(山口県)、藤原忠彦行政部会長(長野県)、魚津龍一財政部会長(富山県)、白石勝也経済農林部会長(愛媛県)が、細田博之 自民党幹事長と面談。本会の要請に対し細田幹事長からは、「全国町村会の要請に応えるよう、政権運営に尽くしていきたい」との回答がありました。
挨拶を行う山本会長(福岡県添田町長)