羽田健一郎副会長(長野県長和町長)をはじめとする地方六団体代表は6月7日、「デジタル田園都市国家構想及び地方創生に関する地方六団体との意見交換会」に出席し、岡田直樹デジタル田園都市国家構想担当・地方創生担当大臣、尾﨑正直デジタル大臣政務官と意見交換を行いました。
羽田副会長からは、情報通信基盤整備の加速化、人材の確保・育成、デジタル田園都市国家構想交付金の拡充及び町村が進める地方創生の取組について意見を述べました。
会議では、はじめに岡田デジタル田園都市国家構想担当・地方創生担当大臣が挨拶に立ち、「デジタル田園都市国家構想総合戦略に基づく施策を着実に実施していくため、さらに深化・具体化を図るべき施策や新規施策を整理した『当面の重点検討課題(案)』を6月2日にお示しした。本日は、地方を代表する皆さまからご意見をお伺いし、来年度予算の要求や年末に予定している総合戦略の改訂にも反映していきたい」と述べました。
▲発言する岡田大臣
次に、尾﨑デジタル大臣政務官が挨拶に立ち、「デジタル庁としては、特にマイナンバーカードを活用した優れたサービスやシステムの横展開に力を入れていく。本年夏にはこれらをカタログ化したものを公表したい。また、優れたサービス・システムを調達するための標準の仕様書も作成してお示ししたい。さらに、デジタル庁としては、自治体の窓口DXの普及にも力を入れて進めていきたい」と述べたほか、マイナンバーカードに関する一連の事案について、「自治体の皆さまには多大なご迷惑、ご心配をおかけしている。デジタル庁として再発防止に向けてしっかりと取り組んでいきたい」との発言がありました。
続いて、平井全国知事会長(鳥取県知事)が地方六団体を代表して挨拶に立ち、「岡田大臣が先頭に立ち、『当面の重点検討課題(案)』をとりまとめていただいた。デジタルを活用しながら乗り越えるべき課題について、意見交換を通じて、地方がしっかりと取り組めるような環境づくりをお願いしたい」としたうえで、「デジタル田園都市国家構想交付金の確保について、骨太の方針に明記していただくとともに、できるだけ使い勝手の良いものにしていただきたい。また、地域デジタル推進事業等を活用しながら、それぞれの地域に即した取組を進めていくが、デジタル以外の地方創生も重要である。マイナンバーカードについては、我々も一緒になり、信任回復に向けた努力をしていく。自治体それぞれでは解決できないこともあるので、お導きをいただきたい」と述べました。
▲発言する羽田副会長
その後、意見交換に入り、羽田副会長からは、はじめに、「我が国の持続的発展のため重要課題になっている『東京一極集中の是正』と『分散型国づくり』を実現するために、『デジタル田園都市国家構想』への取組が大きな推進力となることを期待している」としたうえで、①デジタル活用による行政サービス向上を全ての住民が享受するための前提となる、地域の情報通信基盤の整備について、「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」(本年4月改訂)に基づく、国の責任における着実な加速化、②町村のような小規模自治体における、現場のニーズを踏まえたデジタル分野の人的支援のさらなる充実、③将来のDX人材育成のための、児童生徒のICT端末も含めた、学校教育のデジタル化に対する財政支援-を求めました。
最後に、地方への移住促進や産業の移転をはじめとする従来の地方創生の取組について、「町村が進める取組は、地域の特徴を活かした自律的で持続的な社会づくりの基礎であり、活力ある国づくりの実現につながるものである」とし、昨年12月に閣議決定された「総合戦略」の実行にあたっては、「引き続き、従来の地方創生施策にもしっかりと取り組み、デジタルをうまく組み合わせながら、それぞれの地域が創意工夫をこらした取組をさらに発展できるよう、積極的な支援をお願いする」と述べ、発言を締め括りました。
地方六団体代表からの発言を受けて、岡田大臣は、
と述べました。
▲発言する尾﨑政務官
続いて、尾﨑政務官からは、
と発言し、会議を締め括りました。