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「国と地方の協議の場」に荒木全国町村会長が出席(12/14)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年12月15日

「国と地方の協議の場」(令和2年度第3回)が、12月14日に開催され、本会の荒木泰臣会長(熊本県嘉島町長)はじめ、地方六団体代表が出席しました。

政府側は、菅内閣総理大臣、麻生副総理・財務大臣、加藤内閣官房長官、武田総務大臣、坂本内閣府特命担当大臣(地方創生)、萩生田文部科学大臣、田村厚生労働大臣、西村経済再生担当大臣、平井デジタル改革担当大臣、岩井国土交通副大臣(代理)が出席し、「令和3年度予算編成及び地方財政対策」、「新型コロナウイルス感染症対策」の2議題について協議しました。なお、この会議は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、web会議形式で行われました。​

協議の様子

 

はじめに菅内閣総理大臣が挨拶に立ち、「地方の皆様には、日々、新型コロナウイルス感染症対策にご尽力いただいていることに感謝と御礼を申し上げる。国民の命と暮らしを守る、これが私の政権が直面する責務である。そのため、雇用を維持し、事業を継続し、経済を回復させ、新たな成長の突破口を切り開くべく、新たな経済対策をとりまとめた。医療機関や高齢者施設の支援、雇用と事業の支援に加え、地方創生臨時交付金1.5兆円、グリーン投資を大きく進めるための基金2兆円、官民のデジタル改革1兆円超え等を含め、あわせて財政支出40兆円、事業規模73.6兆円の対策となっており、今後、この経済対策の実施に全力を挙げていくので、皆様にはご理解とご協力をお願いする。また、『活力ある地方を創る』ことは菅内閣の最重要政策の1つである。そのために、国と地方が心を一つにして、連携して取り組んでいくことが大切であるので、本日は忌憚のないご意見をお願いしたい」と述べました。

 

協議において、飯泉全国知事会長(徳島県知事)が地方六団体を代表して、①新型コロナウイルス感染症への対応について、保健所の積極的な疫学調査への協力拒否に対する罰則規定や、ステージⅢ相当の地域における実効性を担保する特措法改正をすること、②コロナの影響による大都市部脆弱化が大きく現れる中で、新次元の分散型国土の形成を目指すためにも、中央省庁の地方移転に伴う大企業の地方分散や、地方大学の魅力アップと定数を増やすこと、③令和3年度の予算について、感染防止を行いながらも、新しい生活様式を身に付け、社会経済活動を上げていくために、地方一般財源総額の確保・充実、地方創生臨時交付金・緊急包括支援交付金等の措置を継続すること、④子どもたちの学びの保障、新しい生活様式に沿った学校の授業の展開を実現するための方針の策定-等の発言があった。最後に、「第3波を何としても、ステージⅢで食い止めなければならない。国と心を一つに全力を傾注して取り組んでいきたい」と述べました。

 

荒木会長からは、とりまとめられた経済対策での地方創生臨時交付金の大幅増額に対して謝辞を述べるとともに、①地方交付税をはじめとした一般財源総額の確保、②新型コロナウイルス感染症対策について、これ以上の感染拡大を食い止めるため、地域の状況を踏まえた国の積極的な支援、③コロナ対策とデジタル活用を踏まえた最適な学びを実現するため、少人数学級の計画的整備や、離島・中山間地域での複式学級の解消も含めた定数の改善、④デジタル社会推進については、条件不利地域を含めた情報通信環境の整備をはじめとした、デジタル化と組み合わせた働く場の創出、医療や教育体制の確保など、地域社会全体に利便性や恩恵が行きわたることが不可欠であるため、人材面も含めた強力な支援-を要請しました。

 他の地方六団体代表からはこの他、病院逼迫の状況を踏まえた病院間連携の確立、段階的なインバウンドの回復、雇用維持・事業継続といった経済対策に取り組むための財政支援、新過疎法の制定についての意見等が述べられた。

荒木会長

▲意見を述べる荒木会長

 

これらを受けて、国側からは、各大臣より以下の発言がありました。

 

◯武田総務大臣

・一般財源総額については、新型コロナウイルス感染症の影響により、地方税等の大幅な減収が見込まれる中、地方公共団体が行政サービスを安定的に提供しつつ、防災・減災、国土強靱化の推進等の重要課題に取り組めるよう、新経済・財政再生計画に沿って、しっかりと確保する。その中でも、できるだけ臨時財政対策債を抑制できるよう、交付税総額を適切に確保していきたい。

・地方公共団体の情報システムの標準化・共通化については、令和2年度第3次補正予算において、国費による支援をしっかりと要求していく。

・自治体DX推進計画については、策定に向けた検討会へ、先進的な団体や地方三団体に参加いただき、地方のデジタル化の進め方や人材確保等の支援策を検討していく。地方公共団体の意見を丁寧に聞きながら計画をとりまとめていきたい。

・J-LISについては、組織の抜本的な強化に向け、国と地方公共団体が共同で管理する法人へ転換して、国の関与と責任を明確化するための法案を次期通常国会に提出したい。

・新過疎法の制定については、過疎法は議員立法であり、現在、現行法の期限切れ後の対応について、各党各会派で議論されているので、その動向を注視していく。

 

◯田村厚生労働大臣

・緊急包括支援交付金については、12月8日に閣議決定された国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策で、交付金を増額し、引き続き医療提供体制の強化を図ることとしており、こうした支援が一刻も早く現場の医療機関に届くよう、全力を尽くす。

・雇用確保や事業継続への支援については、来年2月末まで延長する雇用調整助成金等の特例措置の3月以降の取扱いについて、雇用情勢等を踏まえ、適切に対応していきたい。

・行政検査については、感染拡大防止のため、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等による支援を活用いただき、高齢者施設等への積極的な検査を引き続きお願いしたい。

・ワクチンの接種の実施に向けた支援については、ワクチン管理のための冷凍庫の確保、地方公共団体の購入費用の予備費での措置のほか、接種体制の確保に向けた考え方を示したところである。

 

◯坂本内閣府特命担当大臣(地方創生)

・地方創生臨時交付金を1.5兆円確保することになり、内訳は、地方単独事業分として1.0兆円、営業時間短縮要請等に係る協力金等の支援のための即時対応分として2,000億円、コロナ対応に係る補助事業の地方負担分として3,000億円となる予定である。

 

◯萩生田文部科学大臣

・学校におけるICTの活用と、その効果を最大化する少人数による指導体制は、まさに車の両輪であり、新たな感染症対策や個別最適な学びを実現するため、少人数による指導体制の計画的な整備について、学級編制の標準の引下げを含め、検討を進めている。

・学校における働き方改革や新学習指導要領の着実な実施に向けて、教職員定数の改善を図ってきたところ。荒木会長からお話のあった離島、中山間地域等の小規模校における課題の解消に向けて、複式学級解消にも活用可能な小規模校支援のための加配定数、複数の小規模校が連携して専科指導に取り組むための加配定数を措置しているところである。引き続き、必要な教職員定数の充実に向けて、取り組んでいく。

・GIGAスクールに対応できる教職員の研修については、現在、ICTの指導員や、あるいはサポートスタッフを現場に入れているが、当面の間、こういった専門的な外部人材も派遣をしながら、教職員の研修あるいは教職の養成課程で、ICTにしっかり対応できる人材育成に努力していきたい。

 

◯西村経済再生担当大臣

・地方公共団体が主催者となる成人式などのイベントについては、参加人数の制限等、提言の内容を踏まえ、感染状況に応じた臨機応変な対応をお願いしたい。

・現在の感染状況が沈静化していくために、引き続き、皆様と危機感を共有しながら、緊密に連携し、財政面でも支援を行い、感染拡大を抑えるべく取り組んでいきたい。併せて、経済の両立も大事な視点であるので、しっかりと支援していく。

 

◯平井デジタル改革担当大臣

・地方公共団体のデジタル化に関しては、基盤となる地方公共団体の業務システムの統一・標準化の実現に向けて、今後、国が整備する国と地方の共通的な基盤を利用して、業務システムを地方公共団体に順次利用していただく形態を検討しており、新たな経済対策においては、複数年の取組として、地方公共団体がデジタル改革を進めることが可能な形で財政的な支援を行うこととしている。

・J-LISについては、マイナンバー関連業務を抜本的に強化するため、全く新たな法人形態である国と地方公共団体が共同で管理する法人へ転換し、デジタル庁と総務省で共管する考えであるが、地方公共団体の皆様の意見を伺い、共同して取組を進めていきたい。

・デジタルの使い勝手を向上させるために、手続におけるワンスオンリーの実現が重要であるため、今後も地方公共団体がそれぞれデータを活用することを前提に、データを適切なルールの下で参照できるよう、データの利活用における透明性の確保について議論を行っていく。

 

その後の意見交換において、荒木会長は、コロナ下・コロナ後社会を見据えた東京一極集中の是正と分散型の国づくりについて、「コロナ禍により、今ほど東京一極集中是正と地方の活性化が求められていることはない」としたうえで、地方への移住・定住や二地域居住等の地方への人の流れを大きくかつスムーズにするため、兼業・副業促進や転居・転校等の移動に伴う各種手続きのワンストップ化・円滑化等も含め、デジタル化推進を活用しながら多様な人材が地方で暮らし活躍できるよう、積極的な支援を求めました。

また、行政システムについて、「小規模町村では負担軽減のために、共同化・クラウド化を検討しても、データの移行費用が高額で、困難な状況である」と実情を述べ、標準化のための経費だけでなく、移行費用についても適切な財政措置の検討を要請しました。

 

 最後に、加藤内閣官房長官が「本日は、地方の皆様から、地方財政基盤の充実・確保、地方におけるデジタル化の推進、新型コロナウイルス感染症対策、東京一極集中の是正と分散型の国づくり等、大変貴重なご意見をいただいた。本日皆様からいただいたご意見は、政府としてしっかりと受け止めさせていただくとともに、1つ1つ着実に取組を進めていきたい。今後とも、地方にかかわる重要政策課題については、皆様としっかりと連携して対応していきたい」と述べ、協議を締め括りました。

【参考資料】

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