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石川県津幡町/もっともっと元気な町へ!!

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年5月21日
森林公園の写真

国内有数の広さを誇る森林公園。毎年4月29日の昭和の日には、県内各地からみどりの少年団らが集い「県民みどりの祭典」が開催される。


石川県津幡町

2800号(2012年5月21日)  津幡町長 矢田 富郎


石川県の真ん中に位置する津幡町は、古くから加賀・能登・越中の交通の要衝として発展してきました。国道8号バイパス (津幡バイパス)が供用開始となった平成に入ってからは、毎年1000人規模で人口が増え続け、昭和40年代には約2万2000人だった人口は、 現在3万7500人を数えるに至っております。近年、石川県全体の人口が年々僅かに減少する中、我が町津幡が少しずつでも増加を続けて いるのは、県都金沢の北側に隣接し、中心部まで車で20~30分という条件の良さもあろうと思われ、昨年11月、人口5万人を突破した野々市町 の市制施行に伴い、石川県内では人口が最も多い町となりました。

行政エリアの面積は110.44平方キロメートルで、東部には丘陵性山地が連なっており、町のおよそ3分の2は中山間地域 であります。西部には幅2~3キロメートルの平野部が広がり、県内最大の潟、河北潟に続いています。 

森林公園や漕艇競技場

町の中央部には国内有数の広さを誇る石川県森林公園があり、昭和58年には昭和天皇をお迎えして全国植樹祭が、また、 平成6年には皇太子殿下・雅子妃殿下をお迎えして全国育樹祭が開催されました。現在も当時の全国植樹祭を記念して、毎年4月29日の昭和の 日には県内各地からみどりの少年団らが集い“県民みどりの祭典”が開催されています。

一方、町西南部には日本海側最大級の規模を誇る石川県津幡漕艇競技場があります。毎年8月には多勢の町民が参加し、 つばた町民レガッタ大会が開催されているほか、中学生や高校生の大会など各種大会で利用されています。

津幡漕艇競技場の写真

日本海側最大級の規模を誇る津幡漕艇競技場

倶利伽羅合戦の舞台

町東部の富山県との県境には、日本三大不動のひとつと言われ、初詣を中心に多くの善男善女でにぎわう倶利迦羅不動寺 があります。その近くには、源平倶利伽羅合戦の舞台となった倶利伽羅峠があります。ここは、1183年、木曽義仲軍が数百頭の牛の角に 松明をつけて平氏軍を急襲した「火牛の計」で知られ、義仲軍4万が平維盛軍7万を打ち破る舞台となりました。この倶利伽羅合戦を境に 平氏は衰退の道をたどることとなり、歴史の大きな転換点となった合戦と言われています。今、我が町では木曽義仲と巴御前を主人公にした 大河ドラマの誘致を、町民を挙げてNHKに要望しているところであります。 

また、町の中心部に位置します加茂遺跡からは平成12年6月、『加賀郡ぼう示札(かがぐんぼうじふだ)』 (「ぼう」の漢字は片(かたへん)に旁です。)が発見されました。これは平安時代の嘉祥年間(848年~851年)の年号が刻まれており、 その当時のおふれ書きであります。中には“農民は朝は(現在の時間で)午前4時には田んぼに行き、夕方は午後8時頃に家に帰りなさい。” “農民が好きなように魚、酒を食うことを禁ずる。”など8条からなり、2年前に国の重要文化財に指定されました。 歴史ある我が町の一端であります。 

倶利伽羅合戦図屏風の写真

倶利伽羅合戦図屏風

加賀郡ぼう示札の写真1加賀郡ぼう示札の写真2

加茂遺跡から発見された加賀郡ぼう示札。

スポーツで元気な町づくり

“スポーツを通じて元気な町づくり”を提唱されたのは前津幡町長の村隆一氏であり、町のスポーツ振興策は成果にも表れています。 

特に駅伝競技での津幡町の活躍はめざましく、石川県では平成15年から金沢市はじめ県内19の全市町が参加し、 「市町対抗ふるさと駅伝」が開催されていますが、これまでの9回の大会で5回の優勝を数えています。さらに2位、3位が各1回、 4位が2回と常に上位の成績を残しており、その大きな原動力となってきたのが町立の中学校陸上部なのです。とりわけ津幡南中学校陸上部は 指導者にも恵まれ、石川県中学校駅伝では毎年上位の好成績で何度も全国大会に駒を進めています。陸上以外でも、柔道や卓球、 バレーボールなどにおいても津幡、津幡南の両中学校は奮闘し、全国大会へ出場しています。 

また、町内にある唯一の県立高校・津幡高校には体育科があり、バスケットボール、なぎなた、柔道、 ウェイトリフティングといった競技で多くの選手を全国大会に送り出しています。 

町内では歴史あるスポーツの大会も開催されています。毎年11月に行われる河北潟一周駅伝競争大会は、正月の大学生の 箱根駅伝を上回る回数を誇り、今年は92回目となる全国一、いや世界一の駅伝大会です。また夏の全国選抜社会人相撲大会は、安土桃山時代 からの歴史を誇る八朔大相撲を起源としており、昭和45年に現在の姿に変わり今年で43回目の大会となります。毎年全国各地から精鋭が相集い、 内閣総理大臣杯獲得を目指し熱戦が繰り広げられます。 

これからもスポーツを通じて元気な町・津幡を発信していきたいと考えています。

市町対抗ふるさと駅伝の写真

県内全市町が参加する「市町対抗ふるさと駅伝」。津幡町はこれまで9回の大会で5回の優勝を飾る。

全国選抜社会人相撲大会の写真

毎年夏に開催される全国選抜社会人相撲大会

農業公園で紅葉の名所

平成26年度中の北陸新幹線金沢開業まで3年足らずとなりました。九州新幹線開業後の九州各地の観光客増は目を見張る ものがあると聞きます。ならば、我が町でも……と期待が膨む中で、昨年、農業公園整備に向けたプロジェクトチームを発足させました。 

町内の子どもたちに果実の収穫の喜びを味わってほしい!イチゴやブドウ、ナシやイチジクなどなど、子どもたちが大きな口を 開けて頬張る姿を想像するだけで楽しくなります。果物だけではなく、野菜も作りたい!白菜、キャベツ、ニンジン、大根などなど。 近くにはログハウス風のレストランができないだろうか?そこで採れた野菜を素材にスープを作り、米粉で作ったパンを添えて昼定食はいかがでしょうか? 

そしてまわりには2000~3000本の紅葉を植えたい!町民の皆様に5000円程度の出費をしていただいて、紅葉の木のオーナーに なってもらいます。秋の紅葉だけではちょっとさびしいなら、夏の紫陽花もいいですネ。また春の梅も農業公園の戦力になってほしい。 そんな農業公園ができないか?という強い思いから生まれたものです。 

そして、夢は徐々に大きくなります。真っ赤になった紅葉のポスターを東京駅のコンコースに何枚も貼り出す。 そのポスターには“津幡へいらっしゃい!北陸新幹線金沢駅から20分!!”。 

皆さん!津幡へ来てください。

“科学のまち”で町おこし

“科学のまち”発信事業も津幡町の町おこしのひとつです。子どもたちから大人まで一緒に実験に参加して、 科学に強くなろうと昨年度から町内小中学校でいろいろな行事を展開しています。科学教師のOBを嘱託職員に迎え、町、 教育委員会そして現場の先生方が一体となって事業を推進しています。 

今年度は“科学の小径(こみち)”整備に着手したいと考えています。わずか数十メートルの中でいろいろなことが体験 できるような“科学の小径”を作って、子どもたちに楽しんでもらいたいと考えています。

そしてこの“科学”を通じて石川県にユニークな町があるゾ!と県外にもアピールし、いつの日か、我が町に修学旅行の 児童・生徒が訪れてほしい!そして地元の子どもたちと一緒に科学の実験を楽しんでもらいたいとも考えております。夢はでっかく! この子どもたちの中から将来ノーベル賞受賞者が出ることを期待しています。

科学の実験に取り組む子どもたちの写真

科学の実験に取り組む子どもたち

中学生海外派遣交流事業

津幡町では平成17年から中学生海外派遣交流事業を実施しています。毎年町内の10人の中学生を10日間、オーストラリアの クィーンズランド州タウンズビル市へ派遣しています。そして、現地のノーザン・ビーチーズ・ステイト・ハイスクールにお世話になり、 6日間のホームステイを体験します。短い期間ではありますが、参加した中学生みんなが満足感いっぱいで帰国している姿を見てうれしく思います。 

また、このハイスクールとは将来的に姉妹校の提携をすることとしています。 

派遣された中学生の写真

毎年10人の中学生をオーストラリアに派遣。タウンズビルにて

町民の安全・安心!

昨年の東日本大震災で、私たちは自然災害の恐さを改めて知りました。 

津幡町では、これまで隣接する金沢市、河北郡内灘町、かほく市、それに富山県小矢部市との間で災害時相互応援協定を 締結しておりました。しかし、あってはならないことではありますが、万が一大きな災害が発生すれば、被害が出るのは周りの市町も同じであります。 

このため、福岡県遠賀郡岡垣町との間で災害時相互応援協定を締結することとなり、今年3月23日、岡垣町で宮内實生町長との間 で調印を行いました。ちなみに岡垣町までは、直線で640キロメートルあります。 

町民の安全、安心、そして福祉の向上が私たちに与えられた大きな仕事であります。その中には、子どもたちに夢を与える 教育をすることも入ります。また、若い人たちに雇用の機会を創出するための企業誘致も大事な仕事です。景気が低迷し続ける中、多くの難題 を持ちつつ、“住んでよかったと実感できる”町づくりに邁進したいと考えています。

福岡県岡垣町と災害時の相互応援協定を締結している写真

福岡県岡垣町と災害時の相互応援協定を締結。