ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 全国町村会の活動状況 > 医療改革で意見=全国町村会・日本医師会

医療改革で意見=全国町村会・日本医師会

印刷用ページを表示する 掲載日:2001年11月13日

 全国町村会の山本会長(福岡県添田町長)、藤本副会長(岡山県和気町長)は、11月13日、日本医師会の坪井会長と会談し、医療保険制度の一本化及び合理的な医療費に関する方策について合意しました。
 全国町村会と日本医師会は、「医療改革に関する意見」を共同で作成し、政府・国会等に提出、要望事項の実現を要請しました。(PDFファイル形式 [PDFファイル/10KB])

 

医療改革に関する意見

 先に公表された厚生労働省による「医療制度改革試案」は、国民に負担を転嫁することを中心とした、財政面に対する当面の制度改正のみで、抜本的改革には値せず評価できるものではない。
 とくに、負担と給付の公平化のため、全国町村会および日本医師会が従来から主張している医療保険制度の一本化が取り上げられておらず、高齢者医療については、小手先だけの老人保健制度の見直しに終始し、中長期ビジョンが全く示されていないことは誠に遺憾である。
 全国町村会および日本医師会は、医療保険制度の一本化に向けての方策および合理的な医療費に関する方策について次のとおり提言する。


1.医療保険制度の一本化に向けての方策

(1)当面の措置

国は、予め一本化達成の目標年次等を定めるとともに、当面の措置として国保財政改善のため、目標に沿った必要かつ十分な国庫負担による財政支援措置を講じること。

(2)中期的目標

段階的措置として、現行保険者種別を維持しながら、類似の保険者において保険料率の統一等を行い、地域医療制度として財政の一本化をはかること。この場合、国が主体的に財政調整を行うこと。

(3)長期的(最終的)目標

既存の各制度や保険者の組織を統合し、全ての国民が加入する統一的な医療保険制度として一本化すること。

2.合理的な医療費に関する方策

(1)キャップ制等の強制的な医療費抑制方式は導入しないこと。
(2)患者負担増と保険料増額の同時施行は避けること。
(3)高齢者を中心として、長期療養者や慢性疾患に対する合理的な診療報酬包括支払方式を導入すること。
(4)かかりつけ医機能の強化促進により、不必要な重複受診を避けること。
(5)薬価および心臓ペースメーカー、人工関節、ダイアライザー等の医療用具・保険医療材料価格の強力な適正化をはかること。
(6)レセプト審査の適正化をはかるとともに、レセプトおよびカルテの電子化を推進するため、国が財政支援を行うこと。
(7)難病等の特殊な疾病については、国の負担とすること。
(8)低所得者対策については、制度外で実施するなど十分に配慮すること。
(9)生活習慣病対策の推進をはかるとともに、国は市町村保健事業を支援すること。

 

  平成13年11月  

全国町村会長
   山本文男
日本医師会長
   坪井栄孝

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)