久間自由民主党政務調査会長代理あいさつ

　ただいまご紹介いただきました自由民主党政調会長代理の久間でございます。
　今日はこの大会がこのように盛大に開催され、与党として挨拶申し上げる機会を与えていただき大変恐縮でございます。
　全国町村会ならびに全国町村議会議長会におかれましては、全国の町村長及び町村議会議長が、全国の町村間に共通する地方行政の課題を協議し、ともに処理するためにそれぞれ全国的な連合組織としてご活躍いただいておりまして、心より敬意を表する次第であります。
　皆様方町村は全国で2,500を超えており、国土の７割を占めているのみならず、恵まれた自然環境と永い歴史を有し、様々な日本固有の伝統文化を育んできたかけがえのない存在であると考えております。
　ご承知のとおり日本経済は今、平時ではなく有事と言える状況です。地方経済の深刻さもまた強く認識しております。このような時代にあっては、既存施策の前倒しや重点化ではなく、思い切った対応と目に見える変化が求められるのではないでしょうか。小泉内閣は21世紀まで通じて我が国が発展していくためには、いろいろな分野での構造改革を図る必要があるということで諸施策を講じているところですが、ご承知のとおり、地方においてはこの過程において様々な問題が生じていることは私ども与党としても痛切に感じているところであります。
　私ども自由民主党は他の与党と一緒になり、地方で汗を流している皆さんの最後の味方にならなければならないという思いで取り組んでいます。これから先もこういういろいろな問題をどういう形で調整しながらやっていくか、一生懸命努力していこうと思っています。先ほど総務大臣が申されましたように、確かにこれから先、地方への権限移譲が大事であります。それと同時に税財源の移譲も進めなければなりません。しかしながら税財源の移譲をされても担税力のない町村にとっては大変厳しい問題が横たわっています。税財源は移譲されれば裕福な都市部はいいかもしれないが、担税力のない町村では集めようと思っても財政的な基盤が成り立たないということが出て来うるわけですから、これをどうやって解決するか真剣に考えていかなくてはなりません。
　いずれにしても、地方こそが我が国の歴史と伝統の源と捉え、地方の振興を我が党をはじめとする与党の主要な施策として今後とも取り組んでまいる所存であります。このような基本的方針の下に我が党は自信と誇りに満ちた日本社会を築くために努力し続けてまいります。
　平成17年の3月をもって合併推進の法律が切れますが、そこで解決しない問題について、単純にこれを延長するのではなく、どういう問題があったのか、どういうふうにすればこれから先乗り切っていけるのか、皆様方のご意見を十分に採り入れながらこれから先取り組んでいこうと思っています。
　いずれにしても国と地方が一体となって改革に取り組むことが不可欠であると考えています。皆様方には引き続き我が党及び与党並びに小泉内閣への力強いご支援とご協力をお願い申し上げましてごあいさつとさせていただきます。

平成15年2月25日

自由民主党政務調査会長代理　久間章生