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「第5回まち・ひと・しごと創生担当大臣と地方六団体との 意見交換会」に藤原会長が出席

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年5月10日更新

 まち・ひと・しごと創生担当大臣と地方六団体の意見交換会(第5回)が、5月10日開催され、全国町村会の藤原会長(長野県川上村長)はじめ地方六団体の代表が出席、政府側から出席した石破まち・ひと・しごと創生担当大臣、福岡内閣府副大臣、牧島内閣府大臣政務官、伊藤内閣府大臣補佐官等と政府が策定する地方創生の基本方針等について意見交換を行いました。

意見交換会のようす

 意見交換会では、冒頭、石破まち・ひと・しごと創生担当大臣が、それぞれの自治体で総合戦略をつくっていただいたが、 今後、各地域で何が起こっているのかを分析していただき、必要なものを国は人材面、財政面、情報面で最大限の支援をしていきたい。 六団体の方々と政府の共同作業により、日本は変わったということを示していく責任がある。新しい日本をつくるために、 いろいろな地域に学んでいくことが重要だと挨拶しました。

挨拶する石破大臣

挨拶する石破大臣

 引き続き、地方六団体を代表して山田全国知事会長(京都府知事)が、ほとんどの自治体が地方版総合戦略を策定したことを踏まえ、 地方創生が国民運動になって、スタートする今年、我々は地域の未来をかけてやっていかなければならない。 都道府県でも毎年1%以上人口が減るところがある。100年経てばその都道府県がなくなるという現状において、 私たちは今何をなさなければならないのかということを大臣との懇談を通じてさらに進めていきたいと思っている。 また、熊本地震の現場では、単なる防災ではなく、町の将来をつくっていくために何ができるのかという問題を目の当たりにした。 地方創生がこうした場面でも大きな意味を持っていかなければならないと考えていると述べました。

 この後、まち・ひと・しごと基本方針2016の策定及び地方創生関連三法に関する資料の説明があり、意見交換が行われました。

意見を述べる藤原会長

意見を述べる藤原会長

 藤原全国町村会長は、石破大臣が地方創生加速化交付金及び推進交付金の予算確保をはじめ、 文化庁の移転や企業版ふるさと納税の創設など、力強いリーダーシップによって様々な施策を推進していることに対し、 謝意を表したうえで、町村もほぼ全団体が総合戦略を策定しており、政府と十分に連携して、本格的な事業展開に向け、全力で取り組んでいくと述べました。

 そして、そのような矢先に発生した今回の熊本地震に関して、県内の多くの町村が甚大な人的・物的被害を被った。 被災した町村は、財政力の小さい町村であるので、是非、国の財政支援をお願いしたい。併せて、被災した町村もみな、地方創生への取組は、 同じスタートラインについていたところであるので、この時間的ロスを取り戻すような施策を是非ともお願いしたいと強調しました。

 また、ローカルアベノミクスの実現に向け、国・地方が一体となって地域経済対策を推進していくことが重要であるとし、 町村では、地域資源を掘り起こし、磨きをかけ、環境、観光などと組み合わせた6次産業化にも取り組み、多様な「なりわい」を生み出していきたいと意欲を示した。 そしてこうした取組により、都会の人たちの移住・定住のニーズにしっかり応えていくことが、田園回帰の加速化につながると確信している。 地域コミュニティや地域資源、伝統文化を支えてきた集落の維持も極めて重要であり、「小さな拠点」づくりを、更に進めていきたいと述べました。

 さらに、東京圏への転入超過は約12万人で、4年連続で増加し、東京一極集中が加速化しているのではないかと懸念を示し、 是非、政府機能や本社機能の移転をはじめ、東京の大学の卒業生たちを出身地に定着させる取組など、国レベルでしかできない抜本的な対策を、引き続き講じてほしいと訴えました。

 地方版総合戦略の策定にあたり、今回、改めて地域資源の掘り起こしをしたが、市町村に国の財産があるにも関わらず、 大学の財産、演習林や農学部の農場など、あまり効果的に使われていないものがある。このようなものを地域と一緒に使わせていただければ良い仕事ができそうである。 この点に関しても、国として見直しをしていただければと思う。是非市町村とは別に国の要件もしっかりと整備をしていただき、地域にある国有財産でも国の研究機関など、 研究の障害にならない程度に地域に開放していただきたいと要請しました。    

 地方六団体代表の発言を受け、石破大臣は、①東京一極集中の是正に向けて、東京の大学の卒業生が地方に帰ってきてもらうための仕組みづくりや奨学金の制度について、 今後意見交換をさせていただきたい。②政府機関の地方移転に関しては、できる限りのことはやったと自負しており、省庁だけでなく、研修・研究機関を移転することにより、 その地域の経済がどのように変わっていくのかを自治体で議論していただくことで次につながっていくと思う。この取組はこれで終わりということではないので、地方から声を上げていただきたい。 ③合併した自治体の周辺地域における人口減少等の課題に対応する地域マネジメント組織の法的な位置づけについて、現在議論を進めているので、お話しをさせていただきたいと述べました。 石破大臣は最後に、地方創生は失敗が許されないため、強い使命感と責任感を持って取り組んでいる。六団体の方々のご意見をもとに、この取組を加速し、この国を次の世代に残していきたいと強調し、意見交換会を締め括りました。