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政府税制調査会に白石副会長が出席

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年10月25日

政府税制調査会
会議に出席した白石副会長

会議に出席した白石副会長

 政府税制調査会(会長 城島光力財務大臣)は10月24日、平成25年度税制改正にあたり地方団体との意見交換を行い、本会からは白石勝也副会長(愛媛県町村会長・松前町長)が出席しました。

 白石副会長からは、町村にとって地方税は地方自治の基礎をなす重要な財源であり、交付税とともに地方税の充実・確保による財政基盤の強化が不可欠であるため、①今後の「税制に関する抜本的な改革」の検討にあたり、社会保障に大きな役割を果たす市町村の減収につながる見直しは極力行わないこと。②消費税の引き上げにより広く国民負担が増す中で、特定の分野のみ税負担の軽減を行うことは厳に慎むべきである旨述べた上で、以下の5点について発言を行いました。

 はじめに、「個人住民税の充実確保等」について、個人住民税は町村の基幹税目であり、「地域社会の会費」という性格があることから、政策的な控除は行わないことが原則であり、住民税に影響のある住宅ローン控除の延長は極めて慎重に検討するとともに、仮に延長する場合は、減収額を全額国費で補填するよう求めました。

 次に、「固定資産税の安定的確保」に関し、経済産業省が要望している、償却資産に対する固定資産税のうち「機械及び装置」に係る新規取得分の非課税及び長期保有分の評価額の最低限度(5%部分)の廃止が認められれば、市町村全体で6,000億円近い税収が失われることとなり、社会保障サービスの提供にも大きな影響が及ぶため、現行の課税対象及び評価額の最低限度等を堅持するよう訴えました。

 また、「温暖化対策税制の創設」については、「地球温暖化対策のための税」がこの10月から導入されたが、税の使途が「排出抑制対策」に限定される一方、「森林吸収源対策」が除外されていることに加え、地方の果たす役割に応じた財源配分もないという極めて不十分な状態であるため、税の使途に「吸収源対策」を位置づけ、所要の財源を措置するとともに、この税の一定割合を、森林整備、国土保全、自然災害の防止を推進する町村の役割を踏まえ、森林面積に応じて譲与するなど、「地方の地球温暖化対策に関する財源確保」を実現するよう、強く要請しました。

 「自動車取得税等の見直しに係る代替財源の確保等」については、「自動車所得税」は税収の約7割が交付金として、「自動車重量税」は税収の約4割が譲与税として市町村に配分されている偏在性の少ない貴重な財源であり、見直しの検討を行う際には、代替財源の確実な確保を前提とするよう求めました。

 最後に「ゴルフ場利用税」について、ゴルフ場利用税はその7割が所在市町村に交付され、地域振興を図る上でも重要な財源であると主張。また非課税措置などの見直しも行われる等十分な配慮がなされている現状で、十分な担税力のあるゴルフ場の利用者に関してのみ税負担の軽減を行うのは国民的理解が得られないとし、現行制度の堅持を要望しました。