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参議院自民党政策審議会に荒木会長が出席

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年12月6日

 荒木泰臣会長(熊本県嘉島町長)ほか地方六団体代表は、11月30日に開催された参議院自由民主党政策審議会(会長 松山政司 参議院議員)に出席。「地方の現状に対する問題意識と課題可決に向けた地方の意見」を議題としてヒアリング及び意見交換が行われました。

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 はじめに世耕弘成 参議院自民党幹事長から、現在直面している選挙制度問題について、参議院改革協議会において各会派が合区解消の手法について議論しており、自民党としては参議院に地方代表の院であるという特徴を持たせることによって、各都道府県から最低1名の代表を選出する体制をつくるべきではないかという主張をしているが、そのために、地方の院としての特徴を参議院がどのように持つのかということについて、きちんと整理をしていくために、地方の実情や抱える課題について地方六団体から率直なご意見をお伺いすることは非常に意義があるとの発言がありました。

 

世耕幹事長

▲発言する世耕幹事長

 

続いて、松山政策審議会長から、地方の発展なくして国の発展はなく、地方が持つ力や視点にこそ、我が国が抱える選挙制度問題はじめ、少子化、経済対策、安全保障といった本質的な課題の突破口があると考えているので、今日は率直なご意見を伺いたいとの発言がありました。

 

松山委員長

▲発言する松山政策審議会長

 

 その後、ヒアリングに入り、荒木会長からは11月17日に開催された全国町村長大会で決定した決議、要望の中からポイントを絞って説明が行われました。
 

 「新型コロナ対策と地域経済に関する特別決議」については、①国・都道府県の連携による支援体制の充実強化等により医療提供体制を堅持すること②総合経済対策の早期実施により、地域経済の早急な回復・再生に努めること③「デジタル田園都市国家構想」等により「分散型の国づくり」を推進することで、災害や感染症に強い「持続可能な国づくり」を目指すことを要望しました。

 「食料安全保障と持続可能な農業・農村政策に関する特別決議」については、食糧自給率の向上と農業・農村の持続的な発展を図るためには、産業政策に偏ることなく、田園回帰の流れもくみとり、農村の価値を高めることが極めて重要であると訴えました。

​ 「防災・減災対策、国土強靱化に関する緊急決議」については、大規模災害からの復旧・復興の更なる加速、防災・減災対策の強化、国土強靱化の取組の一層の推進等、万全の措置を求めました。​

 また、地方税財政について、デジタル化、脱炭素化の推進等、町村が自主性・自立性を発揮し、様々な施策を実施していくためには継続的に安定した自主財源の確保が不可欠であるため、地方交付税等の一般財源の確保を求めるとともに、少子化対策について、若い世代が安心して結婚、出産、子育てが出来る環境整備に向けた、町村の取組に対する財政支援等の充実を訴えました。​

 最後に、「参議院議員選挙の合区」について、都道府県ごとに集約された意見が、参議院を通じて国政に届けられなくなることに強い懸念と不安を感じていると述べた上で、早急な参議院の合区解消の実現を要請しました。

 

荒木会長

▲意見を述べる荒木会長

 

​ その後の質疑応答において、地方における人材育成について、東京一極集中の是正と、それによる地方分散型の国土づくりが日本の将来の発展に繋がると考えており、そのために地方にも大学を誘致して人材の確保・育成を行う必要があるとした上で、企業の地方誘致推進のためには、農振除外や市街化調整区域への対応をスムーズに行えるよう規制緩和を行う必要があるとの発言がありました。