全国町村会は11月27日正午から東京・渋谷のNHKホールで全国町村長大会を開催しました。大会には、全国926の町村長、都道府県町村会関係者及び来賓の安倍晋三内閣総理大臣、大島理森衆議院議長、山東昭子参議院議長、高市早苗総務大臣、北村誠吾まち・ひと・しごと創生担当大臣、武田良太内閣府防災担当大臣、橋本聖子東京オリンピック・パラリンピック担当大臣、鈴木俊一自由民主党総務会長、松尾文則全国町村議会議長会会長など約1、300名が出席しました。
大会は棚野孝夫副会長(北海道白糠町長)の司会で進められ、はじめに荒木泰臣全国町村会長(熊本県嘉島町長)が挨拶に立ち、「町村を取り巻く環境は極めて厳しいものがある。我々町村長が、相互の連携を一層強固なものとして、直面する課題、将来にわたる困難な課題に一致団結して積極果敢に取り組んでいこう」と参加者に訴えました。
この後来賓挨拶に移り、安倍内閣総理大臣が「町村長の皆様におかれては、今後とも地域のリーダーとして先頭に立ち、町村の発展に遺憾なく力を発揮されることを期待するとともに、国が進める諸政策へのご理解をお願いする」と挨拶。引き続き、大島衆議院議長、山東参議院議長、高市総務大臣、北村まち・ひと・しごと創生担当大臣、武田内閣府防災担当大臣、鈴木自由民主党総務会長、松尾全国町村議会議長会会長がそれぞれ挨拶しました。
なお、大会に臨席した衆議院議員及び参議院議員は150名(代理を含む)であり、本人出席者を紹介しました。
ここで町村へのメッセージをいただくため、明治大学農学部教授小田切徳美氏が登壇、「都市なくして農村はなく、農村なくして都市はない。都市・農村共生社会が、まさに今扉を開けようとしている。町村がまずは『にぎやかな過疎』づくりでリードし、さらにわが国全体としてそのような社会が実現することを期待する」と激励しました。
この後、 大会議長に太田長八副会長(静岡県東伊豆町長)を選出し、議事に入りました。議案については、大会運営委員会で決定した12項目の決議案を上程、政務調査会の各委員会委員長が提案理由を説明しました。はじめに「一億総活躍社会の実現に向け、地方創生の更なる推進を図ること」など4項目を坂口博文行政委員会委員長(徳島県那賀町長)が、続いて「『まち・ひと・しごと創生事業費』の拡充及び地方交付税等の一般財源総額の確保」など4項目を佐藤仁財政委員会委員長(宮城県南三陸町長)が、「田園回帰の時代を拓き、都市と農山漁村の共生社会を実現すること」など4項目を羽田健一郎経済農林委員会委員長(長野県長和町長)が、それぞれ決議案の趣旨を説明し、原案どおり決定しました。また、「防災・減災対策の更なる強化・推進に関する緊急決議」が佐藤財政委員長より緊急決議案として上程、原案どおり決定しました。
次に、「これからの町村行政と新たな圏域行政に関する特別決議」について永原譲二副会長(福岡県大任町長)が、「農村価値の創生に関する特別決議」について庵逧典章副会長(兵庫県佐用町長)が、それぞれ提案理由を説明し、満場一致で決定。さらに34項目の大会要望も一括採択されました。これらの決議、特別決議及び要望事項を実現するための実行運動方法については、地元選出国会議員、政府要路に対して、適宜有効な方法で行うことを決定し、14時に閉会しました。
大会終了後の記者会見で、荒木会長は「本日採択いただいた特別決議・緊急決議・要望は、全国926の町村長の総意であり、実現に向け、政府、国会の関係の皆様に強く要請していく。今後とも、町村長相互の連携を一層強固なものとし、直面する困難な課題に、積極果敢に取り組んでいきたい」と述べ、報道関係者の理解と協力を求めました。
荒木 泰臣 会長(熊本県嘉島町長)
安倍 晋三 内閣総理大臣
大島 理森 衆議院議長
山東 昭子 参議院議長
高市 早苗 総務大臣
北村 誠吾 まち・ひと・しごと創生担当大臣
武田 良太 内閣府防災担当大臣
鈴木 俊一 自由民主党総務会長
松尾 文則 全国町村議会議長会会長
小田切 徳美 明治大学農学部教授
議長:太田 長八 副会長(静岡県東伊豆町長)
決議提案理由説明(行政委員会):坂口 博文 行政委員会委員長(徳島県那賀町長)
決議提案理由説明(財政委員会):佐藤 仁 財政委員会委員長(宮城県南三陸町)
決議提案理由説明(経済農林委員会):羽田 健一郎 経済農林委員会委員長(長野県長和町)
特別決議 提案理由説明:永原 譲二 副会長(福岡県大任町) 動画(MP4)
特別決議 提案理由説明:庵逧 典章 副会長(兵庫県佐用町) 動画(MP4)
これからの町村行政と新たな圏域行政に関する特別決議 [PDFファイル/618KB]
農村価値の創生に関する特別決議 [PDFファイル/626KB]
防災・減災対策の更なる強化・推進に関する緊急決議 [PDFファイル/628KB]
これからの農業・農村政策のあり方についての提言PDF [PDFファイル/1.68MB]
棚野 孝夫 副会長(北海道白糠町)